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「AMR対策いきまぁーす!」―厚労省がガンダムとコラボし啓発活動を実施

 厚生労働省が『機動戦士ガンダム』とコラボレーションし、薬剤耐性(AMR)対策の啓発活動を行っている。作品の中で名セリフと言われる「アムロいきまぁーす!」にかけて、「AMR対策いきまぁーす!」をキャッチコピーとし、ポスターやリーフレットを作成するほか、SNSなどを通じた情報発信を始める。

 抗生物質や抗菌薬などの抗微生物薬は感染症の治癒や患者の予後の改善に大きな働きを果たしてきた一方、抗微生物薬の使用量が増大するにつれて薬剤が効かない微生物が発生する「薬剤耐性(AMR)」の問題をもたらしてきた。今後、有効な対策が講じられなければ2050年には全世界で年間1,000万人が薬剤耐性菌によって死亡することが推定されており、適切に抗微生物薬を使用するAMR対策が大きな課題となっている。

 日本でも患者や家族がウイルスによる「かぜ」に抗微生物薬が効くと誤解していたり、症状が治まったと患者自身の判断で医師に処方された抗生物質を最後まで飲み切らなかったりするケースが見られ、抗微生物薬に対する正しい理解を周知する必要が求められてきた。

 そのため厚生労働省では、世代を超えて認知されている「機動戦士ガンダム」とのコラボレーションによって、多くの国民が「抗微生物薬の適正使用」に関心を持ってもらうことを期待して啓発ツールを作成。「"かぜ"の原因の多くはウイルスであり、抗生物質・抗菌薬は効きません」などと明確に示すと同時に、AMRについて分かりやすく説明し、有効な対策について紹介している。ポスターは約3,500部、リーフレットは約21万部を作成し、全国の自治体や関係団体などに配布される。

 また医療従事者向けには「微生物薬適正使用の手引き第一版(ダイジェスト版)」も公開。急性気道感染症と急性下痢症について診断から治療まで丁寧に解説しているほか、患者・家族への説明についてのポイントなどを掲載している。約20万部を全国の病院や調剤薬局などに配布するほか、啓発サイトからもダウンロードできる。

厚生労働省 報道発表「薬剤耐性(AMR)対策の啓発に『機動戦士ガンダム』を起用」
AMR対策 啓発ツールダウンロードサイト
AMR臨床リファレンスセンター
[yoshioka]
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