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大阪・大東市で民間事業者が地域包括支援センターを運営、日本初

 大東公民連携まちづくり事業株式会社(大阪府大東市、入江智子代表)は4月から市の委託を受け、市内5カ所にある地域包括支援センターの運営をスタートした。
 民間事業者が基幹型地域包括支援センターを運営するのは全国初。公民連携の特長を生かし、クリエイティブなビジネス発想を高齢者福祉サービスにも取り入れていく。
大東市地域包括支援センター キャラクター.jpg
公民連携の強みを生かした健康づくり
 大東市は街並みの老朽化や、子育て世代を中心とした人口流出などの課題を解決し、「エリア価値」を向上させるためには「公」の力だけでは限界に来ていると判断。

 そのため市民サービスの水準向上や地域経済の循環、公的負担の抑制を目的に「大東市公民連携事業指針」を2016年に策定した。そのうえで、公と民が真にパートナーシップを築くため、「公民連携基本計画」を打ち立てている。

 プロジェクトを主導する「大東公民連携まちづくり事業株式会社」は、同市の出資を受けて2016年10月に設立。

 市の委託を受けて民間の視点から、さまざまな課題解決を図る中、健康づくりプロジェクトの一環として2019年度から「地域包括支援センター」の運営が始まった。「長生きを長イキイキに。」をキャッチフレーズに、高齢者の総合相談支援や介護予防事業に取り組む。

 同市は長年「大東元気でまっせ体操」などを中心に、高齢者の健康寿命を延ばす取り組みを積極的に実施。「元気な高齢者人口の増加」や「市の介護医療費の大幅削減」で大きな成果を上げてきた。

カフェのような空間で、ほっと一息
 同社はこれらの流れを踏襲し、地域包括支援センターの運営にあたっても単なる相談窓口業務ではなく、公民連携の強みを生かしたクリエイティブな視点から高齢者の健康づくりを展開していく方針。

 具体的には高齢者の「なんでも相談窓口」開設、身体能力が衰えない最適なケアプラン作成、同体操のさらなる振興、ノウハウを伝授する「地域健康プロフェッショナルスクール」、企業や大学と共創する「健康長寿LABO」など。

 民間の視点を取り入れ、柔軟で多角的なアプローチで、高齢者の健康寿命を延ばしていくという。

大東市地域包括支援センター.jpg  親しみを持って通いやすい雰囲気を出すよう、作られたキャラクターは長寿の象徴である鶴と亀をモチーフにした「鶴田亀代さん85歳」。拠点となる基幹型地域包括支援センターの窓口はカフェのような雰囲気で、高齢者やその家族が「ほっ」と一息つける空間になっている。

[yoshioka]
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