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働く母8割以上に心身の不調~WOMANウェルネスプロジェクト「働く母1000人実態調査~健康×子育て×働き方」

 8割以上のワーキングマザーが心身の不調を抱えている―。そのような結果が明らかになったのは、株式会社ウェルネスライフサポート研究所(東京都港区、加倉井さおり代表)がこのほど行ったWOMAN ウェルネスプロジェクト「働く母 1000 人実態調査~健康×子育て×働き方~」だ。
 同調査では子育てをしながら働く母の実態を明らかにしつつ、夫・パートナーや勤務先、また社会全体が取り組むべき課題について言及している。
女性の「健やかに、自分らしく、幸せに生きる」を応援する活動
 同社は、心とからだと働き方を含めた生き方を整えて、自分らしく人生をイキイキと過ごせることを「ウェルネスライフ」と定義づけ提唱。活動の一環として「WOMAN ウェルネスプロジェクト」を立ち上げ、女性の「健やかに、自分らしく、幸せに生きる」を応援するさまざまな活動を展開している。

 また保健師や看護師などの専門職向け研究会や講座も開催しており、活動を通じて働く母たちが仕事と子育ての両立に悩んだり、心も体も疲弊したりしている様子に直面してきたことから、今回、実態を明らかにするために調査を行った。

 調査期間は2019年3月21日・22日で、調査委託先である株式会社マクロミルに登録する末子年齢0~12歳の子どもを持ち、育休後職場復帰した有職女性1030人を対象としている。

 年齢層は30代が約6割、職業は事務系の会社員が約半数を占めた。また在職年数の平均は11.4年、仕事復帰後平均3.2年で、子どもの人数は1人が47%、2人が39.4%、3人が11.1%と続いた。
働く子育て中の母親は日常的に心身に不調がある傾向
 調査結果によると、現在、仕事を続ける中で何かしらの症状で悩んだり、困ったりした経験がある人の割合は82.2%。症状としては「肩こり」(36.2%)と最も多く、「疲労感」(33.4%)、「イライラする」(24%)、「腰痛」(23.6%)、「朝起きたときにぐったり疲れを感じる」「へとへとだ(運動を除く)」「頭痛」(21.3%)と続いた。

 このことから子育てしながら働く母の大多数は妊娠中や産後のみならず、日常的に心身の不調を抱えていることが分かる。

 また子どもの数が2人以上や、就学前の子どもを持つ人ほど、心身の不調を抱えやすいことも明らかになった。

 一方、体に不調を感じたときには「病院に受診」するとした人が約半数を占めたが、「何も対処していない」とした人も26.8%いた。対処をする人の中でも「上司に相談」は4.6%、「会社の保健師・看護師・産業医などに相談」としたのはわずか3.9%にとどまった。

 心に不調を感じたときには「家族に相談」するとした人が42.6%だったが、「何も対処していない」とした人が37.9%もいた。「病院に受診」する人も10.4%で、体の不調時に比べて受診率が低い。「上司に相談」(3.9%)、「会社の保健師・看護師・産業医などに相談」(2%)も体の不調時と同様に低かった。

 調査報告書では「企業内で健康支援を活用してもらえるような取り組みと合わせ、本人が必要な正しい情報を得て選択できる力"ヘルスリテラシー"を高める取り組みも重要である」としている。

勤務先や家族に対する罪悪感も
 育児と仕事との両立において、職場や家族に対して何らかの「罪悪感」を感じることがあるか、という設問では、63.4%の人が「感じる」とした。

 その理由として多かったのは「(職場に対して)急に休んだり早退せざるを得ないことへの罪悪感」(77.8%)、「(子供に対して)育児に十分な時間を取れないことに対する罪悪感」(75.5%)など。

 ほかにも早く帰宅することへの罪悪感や、子どもを小さいうちから保育園に預けることへの罪悪感、実家の親にかけている負担に対する罪悪感など、複雑な感情を抱えて働いている様子が浮き彫りになっている。

働く母が心身共に健康で働き続けるために
 「働く母が心も体も健康に働き続けるうえで必要なことは」という問いに対する自由回答からは、さまざまな意見が寄せられている。

 例えば企業・職場に対しては、制度を導入するだけではなく使いやすい風土づくりが重要である、という意見が多かった。さらに夫またはパートナーの職場でも子育てしやすい働き方や制度が必要である、という声も上がっている。

 一方、「男性の意識改革が必要」や「夫婦の家事育児分担の見直しが必要」、「夫またはパートナーには主体的、積極的、自発的に家事育児に参加してほしい」という声が多く、夫やパートナーの理解と協力を求める様子が目立っ た。同様に職場や地域など、社会全体で仕事をしながら働く母への理解と協力も必要とされていた。

 最後には「働く女性への健康支援促進」、「男女共に学ぶ教育・研修の実施」、「子育て社員を支援する働き方・制度の見直し」の3つを重点的に取り上げ、「働く母が心身共に健康で働き続けるためへの提言」としてまとめている。

 同社では今後も働く母への支援をきっかけに、誰もが健康で働ける社会の実現に向けて活動を続けていく考えである。

[yoshioka]
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