No.1 大規模事業所と中小規模事業の違いとは?
大規模事業所と中小規模事業所の定義
今、皆さんが活動されているのはどのような事業場でしょうか。大企業、中小企業、それともまだ産業保健の第一歩を踏み出す前でしょうか。
そもそも、何をもって「大企業」「中小企業」と呼ぶのでしょうか。何となく自分の勤務先は大企業だ、中小企業だと認識されているということはありませんか? はじめにその定義についてクリアにしましょう。
企業の規模は「中小企業基本法」によって明確に定義されています。 表1のように、中小企業の定義は業種によって資本金、従業員数が変わってきます。そして、それら以上を「大企業」と定義しています。
表1.中小企業基本法上の中小企業の定義
「平成28年(2016年)経済センサス―活動調査」によると、中小企業は全企業数の99.7%を占め、言いかえると、「大企業」と呼ばれるのはわずか0.3%ということになります。なんと、1%にも満たないのです。
図1
従業員数でみると、日本全体の従業員の約7割が中小企業で雇用されています。日常的にTVのCMで目にしているほとんどの会社は、もしかしたら全体のわずか0.3%の企業なのか……とびっくり仰天してしまいました。 皆さんはこのデータを見てどのように感じましたか?
この定義とは別に、産業保健では労働安全衛生法による安全衛生管理体制での事業所規模による選任や、産業医の選任、労基署報告などはこちらの事業場規模を使用しますが、一般的にはかなり混在して使っているようです。
中小規模事業場、その中でも特に労働者50人未満の事業所に産業保健サービスが十分に届いていないことが大きな問題となっています。最初にこんなことを言ってしまうと、中小規模事業場で働くことを躊躇してしまうかもしれませんね。
「はじめて「産業保健師」として働く人へのエール」もくじ
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