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解説「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」

 厚生労働省は、企業と健康保険組合などによる「コラボヘルス」を推進するために、「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」を策定した。
保険者のデータヘルスを強化し、企業の健康経営との連携(コラボヘルス)を推進
データヘルス・健康経営を推進するための
コラボヘルスガイドライン(厚生労働省)
◆「コラボヘルス」について知りたいとき→
第1章「コラボヘルスの推進」
第3章「3 コラボヘルスで「健康経営」と「データヘルス」の相乗効果を」

◆「健康経営」がどんなものか理解したいとき→
第2章「健康経営とコラボヘルス」
第3章「2 健康経営が必要な理由」

◆「コラボヘルス」推進体制を作りたいとき→
第3章「4 コラボヘルスの推進体制」「5 実効性を上げる役割分担」「6 健康・医療情報の活用における留意点」

◆データを分析して健康課題を把握したいとき→
第3章「7 現状の把握・企業の健康課題の「見える化」や共有」
※「健康白書」作成→
第5章「参考資料」

◆計画を策定して健康づくりを推進したいとき→
第3章「8 エビデンスに基づく共通の目標・評価指標の設定とPDCAサイクル」

◆取組みの評価・見直しをしたいとき→
第3章「8 エビデンスに基づく共通の目標・評価指標の設定とPDCAサイクル」

◆企業(事業主)が「健康経営」をさらに理解したいとき
大規模企業(事業主):「企業の『健康経営』ガイドブック」(改訂第一版)
中小規模企業(事業主):「健康経営ハンドブック vol.1」(平成28年8月改訂)
 厚生労働省は、「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」(以下、ガイドライン)を作成した。ガイドラインは、企業(事業主)と健康保険組合などが連携して加入者の健康増進に向けた取組を効果的に行う「コラボヘルス」による、健康経営の実践を促進することを目的としている。

 健康保険組合などが実施する「データヘルス」と企業(事業主)が実施する「健康経営」では、健康保険組合と企業が一体で取り組むこと(コラボヘルス)が重要視されている。

 ガイドラインでは、従業員の健康保持・増進の取り組みが、将来的に企業の収益性を高める投資であるとの考えのもと、従業員の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に取り組むことを奨励している。

 厚労省は「データヘルス」の取組みについて、事業主と健康保険組合との連携強化による予防・健康づくりに関する取組の円滑な実施を推進するために、経産省が推進する「健康経営」と省庁の垣根を越えて推進すべきとしている。

 政府施策である「未来投資戦略2017」でも、「保険者のデータヘルスを強化し、企業の健康経営との連携(コラボヘルス)を推進する」と定められている。

 ガイドラインでは企業(事業主)に対して、"対症療法型の健康管理"から、従業員の健康を「最大の財産」と捉える"攻めの健康経営・健康投資"に向けて変化すること求めている。事業主・健康保険組合の双方に向けてコラボヘルスの意義や実践事例などをまとめてある。

 これを推進し、健康経営の実効性を高めるためには、企業(事業主)と健康保険組合などの医療保険者が連携し、医療保険者が実施するデータヘルスと一体的に推進することが重要で、相乗効果も期待できるという。
企業による健康経営の取組みとデータヘルスとの連携を図る
 健康保険組合をはじめとする医療保険者に対し推進している「データヘルス」については、健康保険組合等の医療保険者は、2015年度から「第1期データヘルス計画」を策定し、PDCAサイクルを回してきた。第2期となる2018年度からは、本格実施を迎える。

 2016年に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2016(骨太方針2016)」でも、「企業による健康経営の取組みとデータヘルスとのさらなる連携を図る」ことが明言されている。

 ガイドラインでは、企業(事業主)や健康保険組合の枠を超えた先進的な取組みも紹介。花王健康保険組合、フジクラ健康保険組合、SCSK健康保険組合、YKK健康保険組合、雪の聖母会健康保険組合、デパート健康保険組合――のコラボヘルスの実践事例を掲載している。

「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」 主な内容

 ガイドラインは、コラボヘルスによって、健康保険組合が実施する「データヘルス」と企業(事業主)が実施する「健康経営」を車の両輪として機能させることを促進する内容になっている。

 コラボヘルスを推進するためには、仕組みの理解から始めて、少しずつ段階を踏んでいくことが重要となる。これからコラボヘルスを始める場合は、コラボヘルスや健康経営の理解(第1章・第2章)からスタートし、推進体制づくり(第3章)へと進むと理解しやすい。

 すでにコラボヘルスを進めている場合は、「今、どの段階まで連携が進み、さらにステップアップするために、どのような取組みをしようか」という視点でも活用できる。

第1章では、「コラボヘルスの推進」として、健康保険組合の役割やコラボヘルスの意義について解説。

第2章では、「健康経営」を中心に、実際にコラボヘルスで健康経営を実践している事例をもとに、健康関連総コストや健康リスク構造分析の例も紹介。

第3章では、「コラボヘルス推進にあたっての実践方法及び留意事項」について、段階を踏み解説。この中で、"はじめの一歩"として、特定健康診査対象の40歳以上の従業員(被保険者)に特化した「健康白書」の作成方法も紹介している。

第4章では、「コラボヘルス実践事例」を紹介。そのうち2つは3年連続で「健康経営銘柄」に選定された企業だ。

第3章「10エビデンスに基づく健康経営の実践事例等」でも、エビデンスにもとづく健康経営の取組みの具体例を紹介している。また、企業(事業主)や健康保険組合の枠を超えた先進的な取組みも、第3章「10エビデンスに基づく健康経営の実践事例等」で紹介している。

第5章には、「健康白書」の作成に役立つデータを収載。生活習慣と健康状態については、業態別の傾向も掲載している。

データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン(厚生労働省 2017年7月12日)
[Terahata]
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