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平成30年は2倍の増加―職場における熱中症による死傷災害発生状況
2019年03月05日
厚生労働省はこのほど、平成30年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)」を公表した。結果によると死傷者数は1128人、死亡者数は29人で、平成29年の発生状況に比べ死傷者数、死亡者数の両方で2倍を上回っていたことが分かった。
過去10年間の発生状況を見ると、職場での熱中症による死亡者と休業4日以上の業務上疾病者の人数(以下、死傷者数)は平成22年に656人となったのが最高で、以降、400~500人台で推移していた。
しかし平成30年の暫定値で熱中症による死傷者数は1128人となっていることから、例年より2倍近く増加したことが分かる。
過去5年間、業種別の熱中症死傷者数を見ると建設業、製造業の順に多く、毎年、全体の4割強をこの2業種で発生している。平成30年については建設業だけで全体の約3割を占めていた。
「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施予定
また、月別の発生状況では、全体の9割弱が7月と8月に発生。時間帯別では11時台と14~16時台が最も多かったが、日中の作業をして帰宅後に体調が悪化し、病院へ搬送されたケースもいくつかあった。
発生状況を詳しく見ると、WBGT値(暑さ指数)計を事業場で準備しておらず、・作業環境の把握や作業計画の変更ができていない例
・熱中症になった労働者の発見や救急搬送が遅れた例
・事業場における健康管理を適切に実施していない例
などが見られる。 そのため厚生労働省は労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施する予定で、4月を準備期間、7月を重点取組期間にあてる。 厚生労働省はキャンペーンを通して事業場における対策・体制の整備を呼び掛け、改めて職場における熱中症予防対策を徹底したい考え。
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