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未来投資会議「全世代型社会保障における疾病・介護の予防・健康インセンティブ」 受診率向上と重症化予防が柱
2019年04月10日
政府は「未来投資会議」で、2型糖尿病などの生活習慣病の一次予防・二次予防への積極的に取り組みを促すため、保険者への財政支援を拡充する方針を示した。
安倍晋三首相は「個人の努力に加えて、地方自治体や健康保険組合といった保険者の予防への取組みが重要。本年は全世代型社会保障元年。夏にとりまとめる成長戦略の実行計画に向けて、病気・介護予防についての保険者のインセンティブ強化策の具体的な検討を進める」と述べている。
安倍晋三首相は「個人の努力に加えて、地方自治体や健康保険組合といった保険者の予防への取組みが重要。本年は全世代型社会保障元年。夏にとりまとめる成長戦略の実行計画に向けて、病気・介護予防についての保険者のインセンティブ強化策の具体的な検討を進める」と述べている。
一次予防・二次予防への積極的な取り組みを促進
政府は「未来投資会議」で、2型糖尿病などの生活習慣病の一次予防・二次予防への積極的な取り組みを促す方針を示した。
具体的には、まず病気の予防について、国民健康保険における保険者努力支援制度の抜本的強化と配分のメリハリを強化する。この際、民間サービスの活用も重要となる。これにより検診などの受診率の向上や、生活習慣病の重症化予防をはかるという。
30兆円超の医療費のうち3分の1以上を生活習慣病関連が占める。2015年度の医科診療費は30兆461億円。そのうち糖尿病が1兆2,356億円、高血圧が1兆8,500億円、心疾患が1兆8,848億円、脳血管疾患が1兆7,966億円、がんが3兆5,889億円を占めている。
予防医療の取り組みを強化し早期介入をして、患者の重症化を防ぎ医療費を抑制することが重要だ。たとえば、糖尿病患者の年間医療費は、重症化が進むにしたがって急増する。糖尿病の年間医療費は、合併症がないと年間5万円だが、腎症を発症すると25万円、腎不全となり透析が必要となると575万円に跳ね上がる。
糖尿病性腎症の重症化予防の取組みは、市町村国保で差があるが、予防に成功している例も出ている。広島県呉市では、地元のベンチャー企業が、レセプトデータから国民健康保険加入者の健康状態を推計し、糖尿病性腎症の重症度合いの高い患者に対し、保健指導の介入を実施。これにより、6年間で新規透析導入患者を6割減少することに成功した。
保険者の特定保健指導の実施率は、改善傾向にあるが、市町村国保で24.7%、協会けんぽで14.2%、保険組合で19.2%となっており、依然として目標を下回る。がん検診の受診率も、増加傾向を示しているものの、依然として4割~5割程度にとどまっている。受診率を高めることが重要課題となっている。
個人の努力に加え、保険者・医療機関・企業・地方自治体の役割が重要
日医は「健診データの一元化による健康管理や日本健康会議の取り組み」を強化
日本医師会
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