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農林水産省が『みんなの食育白書―平成30年度―』を作成
2019年12月09日
農林水産省は、平成30年度食育白書(令和元年6月4日閣議決定)の普及啓発資料として、『みんなの食育白書―平成30年度―』を作成した。
同白書で重点を置いた「健康寿命の延伸につながる食育の推進」などについて、分かりやすいイラストや表と共に解説。全国で行われているさまざまな取り組み事例も紹介し、食育の推進をするうえで参考になる内容となっている。
健康寿命の延伸にはバランスの取れた食事が大切
『みんなの食育白書―平成30年度―』では「食育とは何か」を説明したのち、今年度のトピックとして、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)の延伸に食育の推進が役立つことを取り上げている。
例えば、平成28(2016)年の平均寿命は男性が80.98年、女性が87.14年だが、健康寿命は男性が72.14年、女性が74.79年。平均寿命は今後も伸びていく見込みで、2065年には男性が84.95年、女性が91.35年になる試算もあることから、同時に健康寿命も延ばしていくことが大事だとしている。
そのためには主食・主菜・副菜を組み合わせた食事で栄養バランスのとれた食生活を実践する必要があり、『みんなの食育白書―平成30年度―』では世代別の実践状況や、野菜の摂取量の現状について解説。
「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている国民の割合」は58.6%だが、第3次食育推進基本計画では2020年度までに70%以上を目指していることなどを紹介した。
学校や地域など、各自が参考になる推進方法を紹介
またライフステージ別の現状として「乳幼児・児童・思春期」では、小学生で朝食を欠食する割合が「増加傾向にある」として、「朝食を食べない理由」についてのアンケート結果や、地域の協力を得て学校で朝食を提供している子ども食堂の事例を掲載している。
そのうえで「家庭での食育の推進」として、「早寝早起き朝ごはん」など子どもの基本的な生活習慣を整えることが学力や体力向上には重要なポイントである、と説明。
ほかにも「学校・保育所等での食育の推進」、「地域での食育の推進」について事例やコラムを交えながら解説し、各自が食育の推進を行ううえで参考になる内容がまとめられている。
農林水産省ではHPに新しく『「食育」ってどんないいことがあるの?~エビデンス(根拠)に基づいて分かったこと~統合版』と『数字で見る日本の「食」』も掲載。さまざまな観点から今後も幅広い年代で食育を推進していきたい考え。
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