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スマホで写真を撮ると食事改善が上手くいく 食事の振り返りができる 保健指導にも活用

 スマホなどのカメラ機能を利用して、食事の写真を撮ると、食生活を改善するきっかけになるという研究が発表された。

 食事の写真を撮ることで、食事の振り返りができ、自分が何を食べているかをより正確に把握できるようになるという。

 「多くの人は、自分が何を食べたかを思い出すのに苦労しますが、食事の写真を撮っておくと、食事の評価が正確になることが分かりました。スマホで食事の写真を撮ることはそれほど負担にもなりません」と、研究者は述べている。

スマホで食事の写真を撮って食生活を改善

 スマホなどのカメラ機能を利用して、食事の写真を撮ると、食生活を改善するきっかけになるという研究を、オーストラリアのカーティン大学が発表した。食事の写真を撮ることで、食事の振り返りができ、自分が何を食べているかをより正確に把握できるようになるという。

 撮った食事の写真をもとに、食事指導に役立てたり、ソーシャルメディアで共有するなどして食事改善に取り組む仲間と交流すると、より大きな効果を期待できるとしている。

 研究グループは、参加者に過去24時間に自分が何を食べたかを思い出してもらうために、テクノロジーを活用したさまざまな方法を比較した。

 その結果、モバイルアプリを利用して食事の写真を撮ったグループは、アプリを利用しないでただ食べたものを覚えていたグループに比べて、栄養摂取についてはるかに正確に把握できていることが示された。

食事を記録できるモバイルアプリを利用し食事を管理

 「食事指導や保健指導などで、対象者が何を食べているかを正確に知ることは、食事改善をより効果的に促進するために役立ちます」と、同大学健康科学部のクレア ホイットン氏は言う。

 「多くの人は、自分が何を食べたかを思い出すのに苦労しますが、食事の写真を撮っておくと、食事の評価が正確になることが分かりました。スマホで食事の写真を撮ることはそれほど負担にもなりません」。

 「今回の研究は、食事を記録できるモバイルアプリを使用した、これまでで最大規模の研究です。集団がどのような食事をしているかを把握するために、アプリの使用は有用である可能性があります」としている。

 研究グループは今回、152人の参加者を対象に、別々の3日間に、朝食、昼食、夕食をとるときに、摂取した食品と飲料の重量測定を行った。24時間の食事について無作為に3つの方法で、カロリーや糖質やタンパク質などの摂取量について推定した。

 アプリを利用して食事の写真を撮ったグループでは、栄養士がそれをもとに食事について分析した。参加者の55%が女性で、平均年齢は32歳、体格指数(BMI)の平均は26だった。

 その結果、実際の食事のカロリーと栄養の摂取量との平均誤差は、従来の24時間思い出し法では5.4%だったが、モバイルアプリを使用すると1.3%に改善することが分かった。

写真を撮るだけで食事を簡単に把握できるアプリを開発

 研究で使用したモバイル食事記録アプリの共同制作者で、カーティン大学で食事学と栄養学を研究しているデボラ カー教授らは、米国のパデュー大学と協力し、人工知能(AI)を活用して、食事の写真から自動的にカロリーや栄養を自動的に推定するプログラムの開発も進めている。

 「このプログラムを完成させれば、写真を撮るだけで、その日の食事を簡単に把握できるようなります。それぞれの人が自主的に食事改善に取り組めるようになり、食事指導などにも活用できます」と、カー教授は述べている

 テクノロジーの進歩により、人々が何を食べているかをより正確に把握できるようになり、さらには健康的な食生活を求める個人に対して、より正確に食事のアドバイスを提供できるようになると期待されている。

Picture this: Snapping photos of our food could be good for us (カーティン大学 2024年5月30日)
Accuracy of energy and nutrient intake estimation versus observed intake using 4 technology-assisted dietary assessment methods: a randomized crossover feeding study (American Journal of Clinical Nutrition 2024年5月6日)
[Terahata]
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