認知症の発症リスクが5つの質問で分かる 「基本チェックリスト」を用いて認知症対策 保健師なども活用しやすく
基本チェックリストの5項目の合計スコアで認知症リスクを判定
各自治体で、要介護状態のリスクが高い高齢者を抽出するために「基本チェックリスト」が用いられている。その認知機能の項目への該当状況は、認知症の発症に有用であることが報告されている。 一方で、認知症の初期症状は記憶障害だけでなく、日常生活のあらゆる場面に問題が生じることが多く、基本チェックリストの認知機能項目だけでは、ハイリスク者を十分に抽出できていない可能性もある。* そこで畿央大学は、基本チェックリストの全25項目のうち、5項目が1年間の認知症の新規発症に関連し、その合計スコアは、基本チェックリストの認知機能項目や総得点よりも予測精度が優れていることを明らかにした。| #2 | 日用品の買い物をしていますか? |
|---|---|
| #5 | 家族や友人の相談にのっていますか? |
| #6 | 階段を手すりや壁をつたわずに昇っていますか? |
| #18 | 周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあると言われますか? |
| #20 | 今日が何月何日か分からないときがありますか? |

長期的な認知症発症の予測にも有用であるかを検証
研究グループは今回、A市在住の要介護認定を受けていない65~80歳の高齢者を1年間追跡し、死亡者を除外した6,476人を対象に、認知症の新規発症(認知症高齢者の日常生活自立度IIa以上)に関連する基本チェックリストの個別項目を検討した。1年間に認知症を発症した人は40人(0.6%)だった。 解析した結果、年齢、性別、家族構成、主観的健康感、ウォーカビリティ、身体活動、近所づきあい、社会参加を調整しても、基本チェックリストの上記の5項目が新規認知症発症に関連することが明らかとなった。 また、5項目の合計スコアは、感度55.0%、特異度84.1%、AUC 0.76(カットオフ値 2点)となり、認知機能項目や基本チェックリスト合計スコアよりも有意に精度が高いことが示された。
畿央大学健康科学部理学療法学科
畿央大学 地域リハビリテーション研究室
Development of a new screening model for predicting dementia using individual items of the Kihon Checklist in community-dwelling older adults (Geriatrics & Gerontology International 2024年7月17日)
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