関連資料・リリース情報
「膀胱がん・喉頭がん・肺がんと放射線被ばくに関する医学的知見」
2015年01月29日
「膀胱がん・喉頭がん・肺がんと放射線被ばくに関する医学的知見」
(厚生労働省/2015年1月28日)
厚生労働省の「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」(座長:独立行政法人放射線医学総合研究所 米倉義晴理事長)は、膀胱がん・喉頭がん・肺がんと放射線被ばくとの関連について、現時点の医学的知見を報告書として取りまとめ公表た。
○概要
■1 被ばく線量と膀胱がん・喉頭がん・肺がんの発症リスクとの関係
(1)膀胱がん・喉頭がん・肺がんに関するUNSCEARの報告や個別の文献で、各々のがんの発症・死亡が統計的に有意に増加する最小被ばく線量について記載されたものはない。
(2)全固形がんに関して、UNSCEARは、被ばく線量が100から200mSv以上において統計的に
有意なリスクの上昇が認められるとしている。また、国際放射線防護委員会(ICRP)は、がんリスクの増加について、疫学的研究方法では100mSvまでの線量範囲でのがんのリスクを直接明らかにすることは困難であるとしている。
■2 潜伏期間(放射線被ばくからがん発症までの期間)
・UNSCEAR等の知見では、固形がんの潜伏期間は5年から10年としている。
・膀胱がんに関する個別の文献では、放射線治療後5年以降で発症リスクに有意な増加が認められるとするものがある。
■3 放射線被ばく以外のリスクファクター
一般的に、がんの主な発症原因には生活習慣や慢性感染があり、年齢とともに発症リスクが高まるとされているが、各々のがんに関する代表的なリスクファクターは次のとおり。
(1)膀胱がん:喫煙、ベンジジン
(2)喉頭がん:喫煙、飲酒
(3)肺がん:喫煙、石綿
(厚生労働省/2015年1月28日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「がん」に関する資料・リリース
- 2024年04月01日
- ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~
- 2024年03月22日
- 「さんぽセンターWebひろば」リニューアル
- 2024年03月12日
- 「アンケート調査による日本人糖尿病の死因」2011~2020年の10 年間 68,555 名での検討
- 2024年03月05日
- 標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)
- 2024年02月15日
- 【研修資料】治療と仕事の両立支援ガイド ~持続可能な経営の実現に向けて~
「がん」に関するニュース
- 2024年04月22日
- 【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
- 2024年04月09日
- 子宮の日 もっと知ってほしい子宮頸がんワクチンのこと 予防啓発キャンペーンを展開
- 2024年03月25日
- 【乳がん検診】40歳になったら毎年受けるとリスクは最小限に 乳がん検診は進歩している
- 2024年03月18日
- がん予防で1兆円超の経済負担を軽減 生活スタイルや環境の改善が必要 子宮頸がんはHPVワクチンで予防できる
- 2024年03月05日
- 業態別の健康課題を見える化 「働き世代の健康データブック」を公開 企業の健康経営を支援 協会けんぽ京都支部