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2023年06月19日
6月15~16日に奈良県奈良市で開催された第59回 日本肝臓学会総会にて、「奈良宣言2023」が発表されました。
「奈良宣言2023」は、国民病の一つと言える肝臓病の克服のために、肝臓・消化器疾患を専門とする医師や医療者のみならず、いわゆるかかりつけ医や一般医療者や国民に向けた宣言です。
「奈良宣言2023」とは
本宣言は、特に一般的な健康診断でも肝機能検査として血液検査で広く測定されているALT値を指標として、健康診断等でALT>30であった場合、まずかかりつけ医等を受診し、かかりつけ医によって、その原因が検索され、必要があれば、消化器内科等の専門診療科で精密検査を受け、かかりつけ医と専門医の診療連携による肝疾患の早期発見・早期治療に繋げることを目的とします。
「奈良宣言2023」の背景
近年、B型肝炎やC型肝炎といったウイルス性肝疾患は、劇的な治療の進歩を遂げました。しかし肝硬変や肝臓がんに進行してから初めて診断されるケースが現在も少なくはありません。特に最近はウイルス性肝疾患による死亡者が年々、減少傾向にある一方で、生活習慣病を基盤とするいわゆる脂肪肝(非アルコール性脂肪肝炎(NASH)やアルコール性肝疾患)を基礎疾患とする肝疾患が年々増加していることは、本学会でも多くの報告によって警鐘が鳴らされています。そこで「肝疾患の早期発見・早期治療のきっかけ」としてALT>30をひとつの目安としました。
参考情報
【プレスリリース】「奈良宣言2023」について(事前告知)(日本肝臓学会/2023年 6月15日)
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