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統括保健師配置の市町村は半数に満たず―保健師活動領域調査の結果を公表
2019年12月17日
厚生労働省はこのほど、令和元年度「保健師活動領域調査(領域調査)」の結果を取りまとめ、公表した。
保健師の保健活動を組織横断的に総合調整・推進し、専門的な指導をする「統括保健師」は全都道府県に配置されているものの、市町村では全体の48.9%にとどまっていることなどが分かった。
自治体の常勤保健師数は35,487人
同調査は自治体に勤務する保健師の活動領域について実態を把握し、今後の保健師活動に関する施策の基礎データを得ることを目的としている。対象は自治体に所属する全ての保健師。
調査の結果、自治体の常勤保健師数は35,487人と判明。このうち都道府県の保健師は5,064人(全体の14.3%)、市区町村の保健師は30,423人(同85.7%)だった。
都道府県の場合、所属は本庁に819人(都道府県総数の16.2%)、保健所に3,715人(同73.4%)という内訳で、保健所所属が圧倒的に多いことが分かる。
一方、市区町村では本庁に10,162人(市区町村総数の33.4%)、保健所に3,466人(同11.4%)、市町村保健センターに11,582人(同38.1%)という内訳だった。
常勤保健師の年齢別では、都道府県では50歳代が最も多く、次いで30歳代となっている。市区町村では40歳代が最も多く、次に30歳代が続く。
市区町村では統括保健師配置が48.9%の結果に
また、今年度からは以下の三つの要件にあてはまる1名を「統括保健師」として把握するようになった。
①保健師の保健活動を組織横断的に総合調整及び推進し、技術及び専門的側面から指導する役割を担う者
②本庁の保健部門又は保健福祉部門に配置され、かつ係長級以上の者
③本庁の保健部門又は保健福祉部門への配置がない、あるいは配置されていても係員級の場合は、保健所や市町村保健センターの保健部門、保健福祉部門又は企画調整部門に配置されている係長級以上の者
平成27年度から平成30年度までは、①「保健師の保健活動を組織横断的に総合調整及び推進し、技術及び専門的側面から指導する役割を担う者」を「統括的な役割を担う保健師」を「複数可」として把握してきた。そのため都道府県のすべてと、市区町村では 922 自治体(全市区町村のうち53.0%)で配置されているという結果だった。
しかし、今年度からは三つの要件にあてはまる1名を統括保健師として把握するようになったことから、47都道府県全てと、市区町村では851自治体(全市区町村のうち48.9%)にとどまっているという結果になった。
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