オピニオン/保健指導あれこれ
保健指導サービスの質の管理

No.2 保健指導サービス機関の選定方法

産業医科大学
森 晃爾
 はじめに
 保健指導サービスの全部または一部が外部委託されている健康保険組合や企業の健康管理室などの立場で考えてみてください。

 もし、保健指導を外部で受けた方からの苦情が皆さんに寄せられたとしたら、「自分たちの責任ではない」などとは考えていないでしょうか。本来、優れた保健指導サービスを提供する責任は皆さんにあり、それを外部委託するとしたら、その委託先の質も皆さんに責任があります。

 しかし、保健指導のようなサービスの品質は、客観的に評価することは困難です。そのため、価格と、きれいな報告様式、そして保健指導サービス機関の担当者の言葉を信じて、選んでしまうことが多いように思います。

 保健指導サービスの品質について、選定者そのものが直接サービスを受ける機会が多ければ、その際の印象をもとに確認することが可能ですが、保健指導の場合には、そうはいきません。

 しかし前回、保健指導サービスの質は、保健指導プログラムの質と保健指導実践者の質で構成されており、それらを継続的に改善する仕組み、すなわちマネジメントシステムの構築と運用状況を確認することによって、質の高い機関を選定することが可能となることをお話ししました。

 今回は、保健指導サービス機関を選ぶ際、質の管理状況を確認して、よりよいサービスが受けられるように関わっていく方法について、説明したいと思います。

 委託先の選定のプロセス
 通常、保健指導サービスの委託先を選定する場合には、サービス範囲等から候補機関をリストアップして、候補となる機関についての情報を収集し、サービスの内容と価格が妥当なところを選定することが一般的であり、この流れは基本的に変わりません。しかし、どのような情報を集めるか、また集めた情報をどのように評価するかによって、提供されるサービスの質への配慮は大きく変わってきます。

 大切なことは、漠然と情報を集めるのではなく、委託先に求める質の管理に関する要求内容を予め決めておいて、それを満足させる状況かを確認することです。

 確認の方法としては、(1)質の管理状況に関する質問を委託の候補となる機関に送り、その回答内容を確認する、(2)実際に設備やプログラムを観察する、(3)質の管理の取組みの記録を確認する、といった方法があります。

 担当者として、責任を持って質の高い保健指導サービス機関を選定しようとするのであれば、質問への回答を確認するだけでなく、実際に施設を訪問して観察するとともに質の管理状況の記録確認を検討すべきでしょう。

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