オピニオン/保健指導あれこれ
保健指導サービスの質の管理
No.3 「保健指導サービスの質の管理」の仕組み
産業医科大学
2013年05月22日
「保健指導サービスの質の管理」システムの構築
組織として保健指導サービスの質の管理を行うとすれば、最初にいくつかの準備が必要です。まず、組織のトップが、マネジメントシステムの導入を宣言し、その上でシステムを通して何を達成するか、基本方針を明確にします。その上で、システムを構築するための担当者を任命するとともに、質の管理について意思決定したり、技術的な事項を検討したりするための組織(会議体)を設置します。
そこまで進めば、ここからは具体的な仕組みづくりに入ります。マネジメントシステムは文書と人で構成されますが、まずはシステムの中身を担当者が文書化していくことから始めます。保健指導サービスの質の管理の主な対象は、保健指導プログラムの質と保健指導実践者の質ですので、組織としての標準的な保健指導プログラム(マニュアル)と保健指導実践者の教育・研修および評価プログラムを文書化します。質の管理の対象として、併せて設備・備品の管理に関するルールや個人情報保護などの運用ルールを明確にしておくといいでしょう。
質の管理の対象である要素が決まれば、次にはそれらを継続的に改善していく仕組みを作っていくことになります。この仕組みを文書化したものを、システムマニュアルと呼びます。まず、システムを運営する際に必要な担当者、会議体、その他関係者の役割や権限を明確にします。

「保健指導サービスの質の管理」もくじ
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