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魚を食べて肥満を防止 新たな痩せるメカニズムが判明

 「中年太り」という言葉もある通り、歳を重ねると体に脂肪がたまりやすくなり、食事や運動で対策をしないと肥満になりやすい。体に良いといわれる青魚には、肥満防止の効果もあることが新たな研究で判明した。魚を食べると、細胞を燃焼させる働きがある細胞が増えやすいという。

 EPA-PR事務局が全国の30~65歳の男女600人を対象に行った「肥満と体質に関する調査」によると、健康な人でも約6割は自分は太りやすい体質だと考えており、太りやすくなった年齢は平均30歳としている。

 また、ダイエットを失敗したことのある人も65.7%に及ぶ。太りやすくなったり、ダイエットに失敗する理由のひとつとして、「褐色脂肪細胞」という細胞を燃焼させる働きがある細胞が年齢とともに減少していき、その影響で太りやすくなることが指摘されている。

 褐色脂肪細胞を活性化するために、運動を毎日続けることや、食事で体に良い脂肪をとることが勧められている。特に魚を食事に取り入れると、体重増加を抑えやすいことが新たな研究で判明した。

 9月に高知市で開催された日本脂質栄養学会第22回大会で、京都大学大学院農学研究科の河田照雄教授が「肥満と脂肪・エネルギー代謝に関する食品機能学的研究」として新たな研究成果を発表した。

 魚に含まれるDHA(ドコサヘキサ塩酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった多価不飽和脂肪酸には、心臓病の予防効果があるほか、肥満を予防したり、インスリン感受性やインスリン分泌に対する好ましい効果があると考えられている。特にマグロ、サバ、イワシ、サンマ、ブリなどの背の青い魚は脂質が多く、DHAやEPAを多く含んでいる。

 研究では、EPAを含むエサをマウスに投与したところ、体重増加と体脂肪蓄積が抑制されることが判明した。また、体内に存在する脂肪細胞には、脂肪酸を分解する「褐色脂肪細胞」と、中性脂肪を蓄積する「白色脂肪細胞」とがあるが、EPA含有魚油投与したマウスには褐色脂肪細胞だけでなく、白色脂肪細胞においてもエネルギーを放散するタンパク質の発現量が増加することが確認されたという。

 魚をよく食べる人(週に8回程度)は、魚をあまり食べない男性に比べ、糖尿病を発症するリスクが27%下がることが、約5万人の日本人を対象とした大規模研究「JPHC研究」でも明らかになっている。また、魚をよく食べる人では、心筋梗塞の発症率も60%以上下がるという。

関連情報

多目的コホート研究(JPHC Study)

[Terahata]
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