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くるみが食生活改善に役立つ ひとつかみのくるみで生活習慣病を予防
2013年09月26日
くるみには健康増進に必要な栄養成分が含まれている

ひとつかみのくるみで生活習慣病を予防
オメガ3脂肪酸は動脈硬化を防ぎ、コレステロール値、中性脂肪値を下げ、心臓病、がん、脳卒中、糖尿病、高血圧、肥満など、生活習慣病の予防に効果があるかもしれないことが、さまざまな研究で確かめられている。
・くるみで2型糖尿病を予防
ハーバード大学公衆衛生学部の研究で、くるみを食べる習慣のある女性では、2型糖尿病の発症が減ることが確かめられた。この研究は米国栄養学会が発行する学術誌「ジャーナル オブ ニュートリション」に発表された。※3 約13万8,000の女性を対象とした研究で、毎週56g以上のくるみを食べた女性では、2型糖尿病の発症率が21%減少したことが分かった。体格指数(BMI)の影響を考慮して調整した後でも、くるみを食べた女性では発症率は15%低下していた。 くるみはそのまま食べてもおいしいが、朝食のヨーグルトやシリアルに加える、魚料理の衣にする、野菜炒めのトッピングにするなどアレンジして食べると、週に28gを簡単に摂取できる。 ・くるみで心臓病を予防
米エール グリフィン予防研究所で行われた研究で、過体重で心臓病や2型糖尿病を発症するリスクの高い成人が、1日56gのくるみを8週間食べると、血管の機能(血管内皮機能)が改善されることが明らかになった。この研究は、米国栄養学会が発行する学術誌「ジャーナル オブ ジ アメリカン カレッジ オブ ニュートリション」に発表された。※4 くるみを食べた被験者では、体重の増加も抑えられていた。くるみの摂取量を増やすと満腹感が持続しやすいので、高カロリーの間食を摂取する頻度が減り、結果として肥満になりにくくなるのではないかと、研究者は推測している。 ・くるみで認知機能低下を予防
くるみ抽出物に、アルツハイマー病患者の脳内アミロイド沈着物の主成分アミロイドベータタンパク質(Aβ)が引き起こす酸化ストレスや細胞死から細胞を保護する作用があるという新たな発見が、医学誌「ニューロケミカル リサーチ」に発表された。※5 くるみには抗酸化物質に加えて、植物性オメガ3脂肪酸であるαリノレン酸が豊富に含まれている。これらの成分には抗炎症作用があり、脳細胞を酸化ダメージから守ると考えられている。 ・くるみで体重管理・メタボリックシンドロームを予防
米ロマリンダ大学の研究によると、コレステロール値の高い男性がくるみを食べると、コレステロール値が下がり、体重の増加も抑えられるという。※6 肉などから摂取する不飽和脂肪酸の摂取を抑えて、脂肪からとるカロリーの35%をくるみから摂取するように食事を変えると、6週間後に対照群に比べて、総コレステロール値が4.2%、LDL(悪玉)コレステロール値が6.0%低下していた。くるみを食べた男性では体重の増加も抑えられていた。 カリフォルニアくるみ協会
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