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どう教えるか"くすり教育" 「なぜ・どうして」を理解させることが必要

 連載「学校保健における「くすり教育」について ~今、「くすり教育」をいかに進めるか~」(加藤 哲太 東京薬科大学薬学部教授)を更新しました。第3回は、くすり教育の実施の実施について、その実態について紹介します。

 3-1 「くすり教育」の実践

1)打ち合わせ:
 学校でくすり教育を実施するに当たっては、教員(校長、教科担当教員、養護教諭)と薬剤師の間で、十分な打ち合わせをすることが大切です。授業計画、情報交換を行い、役割分担を確認します。

2)授業計画:
 学習指導要領およびその解説書、教科書に基づいて授業計画を立てます。日本学校保健会 医薬品教育 資料 薬の正しい使い方(中学生用)および指導者用解説などを参考にし、教材としては、くすりの適正使用協議会のパワーポイント教材などが利用できます。

3)授業実施:
(1)養護教諭、薬剤師が参加するチーム・ティーチング(T.T)
 教科担当教員あるいは養護教諭が授業を進め、薬に関する専門知識については、薬剤師が答えます。専門用語は可能な限り避けますが、必要な時には、その内容を詳しく説明します。

(2)くすり総合授業の実施
 授業時間、日程などから、薬剤師が参加するT.T形式でクラス単位の授業を行うことが困難な場合が考えられます。その場合には、くすり総合授業の開設を提案します。事前の打ち合わせで、授業内容、進め方などを十分に検討し、それに基づき授業は教科担当教員あるいは養護教諭が実施します。授業終了時に質問事項、要望項目などを含むアンケート調査を行い、それを基にくすり総合授業を計画します。あらかじめ薬剤師を中心に授業の進め方、アンケートの利用法を検討し、薬剤師参加のもとで授業を実施します。自分たちの質問、意見に基づく授業であれば、クラス合同授業が可能で、薬剤師の負担も軽減できると考えます。

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「学校保健における「くすり教育」について ~今、「くすり教育」をいかに進めるか~」

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