ニュース

50歳になったら骨粗鬆症に注意 予防のための6つの法則

 骨粗鬆症は、生活習慣などが原因となり、骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気だ。最初は、自覚症状はないが、腰や背中に痛みが生じて、医師の診察を受けてからみつかることが多い。ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もある。

 10月20日は「世界骨粗鬆症デー」(World Osteoporosis Day)だった。国際骨粗鬆症財団(IOF)は、女性に骨粗鬆症が増えているのを受け、骨の健康を守るためにすぐに行動を起こすよう呼びかけている。

 骨粗鬆症と骨折による障害が起こりやすいのは、閉経後の女性だ。世界の骨粗鬆症の有病者数は2億人と推定されており、50歳以上の女性の3人に1人は骨折の危険性が高いという。

 実は45歳以上の女性で入院治療が必要となる病気は骨粗鬆症が多く、糖尿病、心臓病、乳がんなどを上回っている。骨粗鬆症が原因で起こる骨折は、痛みや動作不能、生活の質(QOL)の低下をもたらす。

 高齢化に伴い、骨粗鬆症は今後も増えていくとみられている。欧州連合(EU)だけで、患者数は2010年には2,750万人に上り、2025年には3,390万人に増えると予測されている。医療費も約5兆円(370億ユーロ)と甚大だ。

6つの法則で骨質を高め骨粗鬆症を予防
 骨粗鬆症は、早期にリスクを知り、対策することで予防や管理が可能だ。有効な対策を施さないでいると、たとえ平均寿命が延びたとしても、骨折のリスクを抱え、健康寿命が短くなり、自立した生活をおくれなくなるおそれがある。

 「女性の健康において、骨粗鬆症は特に深刻な病気です。多くの女性は、加齢にともない骨粗鬆症のリスクが上昇することを知らず、予防措置をとっていません」と、米タフツ大学骨代謝研究所のベス ドーソン ヒューズ教授は話す。

 骨粗鬆症は、骨吸収(骨が溶ける)と、骨形成(骨を作る)のバランスが崩れることで発症する。閉経後の女性は、骨形成に対して骨吸収が優勢になり、骨質が低下しやすいという。

 「女性は家族や共同体、地域社会の力の柱です。閉経が近づいているすべての女性は、将来にわたり生活の質と自立した生活を享受するために、骨の健康を維持するために行動を開始するべきです」と、サイラス クーパー教授は述べている。

 国際骨粗鬆症財団は、骨質を高め、骨折を防ぐために、次のことを勧めている――

・バランスの良い食事
 カルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含む食品をとることが大切。カルシウムは乳製品や大豆製品、小魚、緑黄野菜、海草などに多く含まれる。毎日の食事で、カルシウム200mg(牛乳1本分)を摂取することを心がける。

・ダイエットに注意
 ダイエットをして栄養が不足すると、必要なカルシウムの摂取量も減少する。若い女性が厳しいダイエットをすると、中年以降に骨量の減少が起こりやすい。必要な栄養素をしっかりととることが大切だ。

・骨を強くする運動
 骨を丈夫にするために、食事と同じくらい運動が大切になる。若いころに運動をしなかった人は、年齢が高くなると骨が弱くなり、骨折しやすいことが知られている。
 若い頃から、30分の運動を週に3~4回行うことを習慣にすると、骨粗鬆症を防げる。有酸素運動に筋力トレーニングを取り入れると、いっそう効果的だ。年齢とともに筋力トレーニングはますます重要になる。

・日光を浴びる
 ビタミンDはカルシウムの吸収を良くする、骨形成に欠かせない成分で、食事からだけではなく、日光浴により皮膚でもつくられる。夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たることを心がける。

・喫煙とアルコールに注意
 喫煙と過度のアルコール摂取は、骨粗鬆症のリスクを高める。体重の少ないやせた女性ほど、アルコールの弊害を受けやすいので注意が必要だ。

・検査を定期的に受ける
 閉経後は、医師に骨の健康状態を評価してもらうことが必要となる。骨折リスク評価(FRAXなど)を依頼し、必要と診断された場合は骨密度検査を受ける。治療が必要と診断された場合は治療を開始する。現在は多くの種類の骨粗鬆症の治療薬が使用されている。

世界骨粗鬆症デー
国際骨粗鬆症財団

[Terahata]

「データヘルス計画」に関するニュース

2021年06月28日
【生活習慣病の医療費】トップは入院では「脳血管障害」、入院外では「糖尿病」 特定健診と特定保健指導が重要 健保連
2021年06月01日
実行しやすい健康改善プランを提案するAI(人工知能)を開発 健診データから1人ひとりに最適なプランを選択
2021年06月01日
日本の代表的な6研究機関が連携 36.6万人規模のゲノムコホートを構築 「個別化医療・個別化予防」の早期実現を目指す
2021年05月26日
20歳以降の「体重10kg以上増」は高血圧・脂質異常症・高尿酸血症・メタボと関連 日本人3万人超を調査
2021年05月10日
【新型コロナ】47都道府県の対応をランキング化 最下位は大阪府 最上位になったのはどの県?
2021年04月27日
「食物繊維」を多く摂っている人ほど死亡リスクが低い 玄米など穀類で食物繊維を増やす 日本人9万人超を調査
2021年04月27日
従来の高血圧診断基準より低い血圧値から心不全や心房細動のリスクが上昇 200万例の日本人のビッグデータで明らかに
2021年04月05日
【新型コロナ】東京オリンピック開会式での感染は7つの対策で防ぐ 99%のリスクを低減 東京大学などがシミュレーション
2021年02月02日
「揚げ物」は肥満やメタボの人にとって要注意 食べ過ぎると心臓病や脳卒中のリスクが高まる
2021年02月02日
肉は良質なタンパク源だが、食べ過ぎはやはり良くない 肉を摂り過ぎると死亡リスクが上昇 日本人9万人を調査
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 10,995 人(2021年07月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶