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医薬品ネット通販の開始から半年 「医薬品リテラシー」への関心は低い

インターネットで一般用医薬品を購入するにあたり、70%の利用者は「価格」を重視している一方で、「副作用」や「飲み合わせ」に対する関心は低く、医薬品を正しく使用する能力を示す「医薬品リテラシー」が低いおそれがあることが、「くすりの適正使用協議会」(RAD-AR)の調査で明らかになった。
65%が「積極的にネット販売を利用したい」と回答
一般用医薬品のインターネット販売については、2013年12月に薬事法が改正され、2014年6月から新しい販売ルールが適用された。
新たなルールでは、使用に特に注意が必要な一部の医薬品を「要指導医薬品」という新たな区分に位置づけて対面販売に限る一方、第1類、第2類、第3類のすべての一般用医薬品は、一定の条件の下、インターネットや電話などで販売できるようになった。
調査は、2014年12月にRAD-ARがインターネット上で実施したもの。2014年6月以降にインターネットで一般用医薬品を購入したことがある20~60代の男女500名を対象とした。
その結果、ネット上で一般用医薬品を購入する頻度は「2~3ヵ月に1回程度」が35.4%でもっとも高かった。
インターネット販売の利用意向は高く、65%が今後も積極的に一般用医薬品のネット販売を利用したいと回答。特に20代~40代の男性が、リピーターとして一般用医薬品のインターネット販売を利用している実態が浮き彫りになった。
購入にあたり重視するポイントとしては、「価格」が65.6%でもっとも多く、次いで「効き目の強さ・穏やかさ」(44.8%)、「医薬品の名前(商品名)」(35.2%)が続いた。
医薬品の購入サイトや選択基準については不安が多い
一方で、利用者が重視すべき「副作用」(16.2%)、「他の医薬品との飲み合わせ」(9.2%)は考慮されておらず、適正使用の面で不十分な点がみられた。
また、販売サイトの選択ポイントについては、67.4%が「販売サイトが大手(楽天、Yahooなど)に属している」と回答し、オンラインモールの大きさを基準に選択している。
「店舗(薬局)の詳細が詳しく出ている」は26.4%、「薬剤師の名前が確認できる点」は13.0%と低く、選択の際に考慮されていない傾向にあった。
よく購入される商品については、「ビタミン剤・カルシウム剤」(34.2%)がもっとも多く、「風邪薬」(29.8%)、「鎮痛剤・解熱剤」(29.6%)と続いた。
インターネット販売の制度についての知識を尋ねた質問では、「インターネット販売ができる薬局は、必ず実際の店舗がある」ことを知らない人は78.4%に上り、「インターネット販売を行っている店舗は、全て厚労省が公開している一覧で確認することができる」ことを知らない人も61.8%に上った。
調査を監修した帝京平成大学薬学部の井手口直子教授は「インターネットの医薬品の購入サイトや選択基準については不安が多い結果となった。(薬事法の)改正も背景に"自己責任"が問われている。薬局や薬剤師を活用しながら、かしこい生活者になることが求められている」と指摘している。

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