ニュース

健診におけるHbA1c酵素法、グリコアルブミン測定の有用性

原題:
健診におけるHbA1c酵素法、グリコアルブミン測定の有用性
〜異常ヘモグロビン例への対応を含めて〜

日本総合健診医学会 第45回大会(ランチョンセミナーより)

 異常ヘモグロビン症のHbA1cはその測定法により、偽低値または偽高値を示すことがある。日本人でも新たな異常ヘモグロビン症の報告が続いており、なにより在留外国人の急増という社会環境の変化から、国内においてももはや無視できない(図1)。さらにHbA1cには直近の血糖や血糖変動(食後高血糖)を把握し得ないという弱点があり、時に臨床のピットフォールとなる。

 したがって、HbA1cの盲目的な判断は慎まなければならない。本講演では、各種血糖管理指標と異常ヘモグロビン症に詳しい古賀正史先生に、検査結果を正しく理解するため医師・検査技師が知っておくべき要点を解説いただいた。

福武 勝幸 先生(東京医科大学 医学部医学科 臨床検査医学分野 主任教授)

座長:福武 勝幸 先生(東京医科大学 医学部医学科 臨床検査医学分野 主任教授)

古賀 正史 先生(医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 院長)

演者:古賀 正史 先生(医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 院長)

図1 在留外国人数の推移

 HbA1cは血糖管理指標のゴールドスタンダードと位置づけられ、HbA1cで血糖コントロールを判断すればそれでよいと思われがちだが、そうとは言えない。測定法によってはHbA1cが血糖状態を正しく反映しないことがある。それに加えHbA1cには直近の血糖や血糖変動(食後高血糖)を把握できないというウィークポイントが存在する。

 まず、前者について述べてみたい。

次は...
異常ヘモグロビン症はHbA1c以外の異常を呈さないため見過ごされやすい

[保健指導リソースガイド編集部]
side_メルマガバナー

「健診・検診」に関するニュース

2024年04月25日
厚労省「地域・職域連携ポータルサイト」を開設
人生100年時代を迎え、保健事業の継続性は不可欠
2024年04月22日
【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
2024年04月18日
人口10万人あたりの「常勤保健師の配置状況」最多は島根県 「令和4年度地域保健・健康増進事業の報告」より
2024年04月18日
健康診査の受診者数が回復 前年比で約4,200人増加 「地域保健・健康増進事業の報告」より
2024年04月09日
子宮の日 もっと知ってほしい子宮頸がんワクチンのこと 予防啓発キャンペーンを展開
2024年04月08日
【新型コロナ】長引く後遺症が社会問題に 他の疾患が隠れている例も 岡山大学が調査
2024年03月18日
メタボリックシンドロームの新しい診断基準を提案 特定健診などの56万⼈のビッグデータを解析 新潟⼤学
2024年03月11日
肥満は日本人でも脳梗塞や脳出血のリスクを高める 脳出血は肥満とやせでの両方で増加 約9万人を調査
2024年03月05日
【横浜市】がん検診の充実などの対策を加速 高齢者だけでなく女性や若い人のがん対策も推進 自治体初の試みも
2024年02月26日
近くの「検体測定室」で糖尿病チェック PHRアプリでデータ連携 保健指導のフォローアップなどへの活用も
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶