ニュース
野菜や果物を食べるとストレスを遠ざけられる 認知症リスクも低下
2017年03月28日

野菜を毎日食べることで、心理的ストレスを抑え、認知症を予防できることが、オーストラリアと中国の研究で明らかになった。
野菜と果物を1日400g食べると効果が
米国や英国、オーストリア、ドイツなどの保健省などは、「1日5サービング以上の野菜と果物を食べましょう」というキャンペーン「5 A DAY」(ファイブ ア デイ)を展開している。
野菜の「1サービング」は、レタス、キャベツ、ホウレンソウ、コマツナなどの生の葉野菜であればカップ1杯分、それ以外のトマト、ニンジン、アスパラガス、ブロッコリー、キノコ類などの野菜はカップ1/2杯分に相当する。
研究チームは、45歳以上のオーストラリア人6万404人を対象に、2006~2008年から2010年まで追跡して調査した。
研究は、オーストラリアなどで25万以上の中高年を対象に、加齢と健康の関連について調べているコホート研究「45 アンド アップ」研究の一環として行われた。
心理的ストレスについて、不安や抑うつを測定する10項目の質問で構成される「ケスラー心理的苦痛尺度」を用いて測定した。
期間中に5.6%が強い精神的ストレスにさらされていることが判明。研究チームは、対象者の毎日の野菜や果物の摂取量と、ストレスの度合いとの関連を調べた。
野菜を毎日食べると精神的ストレスが低下
調査の結果、野菜を毎日、推奨量食べている人は、ほとんど食べない人に比べ、ストレスのリスクが12%低いことが判明した。
特に女性では、野菜を毎日食べている人は、ほとんど食べない人に比べ、ストレスのリスクが18%低いことが判明した。
さらに、野菜を多く(5~7サービング)食べている女性では、まったく食べない女性に比べストレスのリスクが23%低下した。
「野菜を毎日十分に摂っていると、精神的ストレスが低下する傾向がみられました。その傾向は女性で特に強くみられました」と、シドニー大学公衆衛生学部のメロディー ディン氏は言う。
野菜には抗酸化作用のある栄養素が含まれる

野菜や果物を毎日食べると認知症のリスクも低下
野菜や果物を毎日食べると、認知症のリスクも低下するという研究も発表された。
中国の香港中文大学の研究チームは、1万7,700人の中国人の高齢者を6年間追跡する調査を行った。
認知症のリスクは、野菜を毎日3サービング以上食べている人では12%低下し、果物を2サービング食べている人では14%、それぞれ低下することが明らかになった。
「果物や野菜を食べるとアルツハイマー病などの認知症のリスクを低下できる可能性があります。どれだけ食べると適正かはいまのところ不明ですが、"5 A DAY"運動の適正さを裏付ける結果になりました」と研究者は述べている。
「5 A DAY」運動の「1日5サービング以上の野菜と果物」は、量にすると1日400gに相当するという。ストレス対策と認知症対策に、野菜や果物を毎日食べる習慣を身に着けたい。
Veggies each day keep the stress blues away(シドニー大学 2017年3月16日)Fruit and vegetable consumption and psychological distress: cross-sectional and longitudinal analyses based on a large Australian sample(BMJ Open 2017年3月16日)
Lower risk of incident dementia among Chinese older adults having three servings of vegetables and two servings of fruits a day(Age and Ageing 2017年2月10日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「栄養」に関するニュース
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月12日
-
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より - 2025年02月10日
- 緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下
- 2025年02月10日
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮
- 2025年02月03日
- 良い睡眠は肥満や高血圧のリスクを減らす 日本人の睡眠は足りていない 3つの方法で改善
- 2025年01月23日
- 大腸がんが50歳未満の若い人でも増加 肥満のある人は大腸がんリスクが高い 予防に役立つ3つの食品とは?
- 2025年01月23日
- 高齢者の要介護化リスクを簡単な3つの体力テストで予測 体力を維持・向上するための保健指導や支援で活用