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精神障害による労災認定は20代で増加-過労死等の労災補償状況

 厚生労働省はこのほど、平成28年度「過労死等の労災補償状況」について取りまとめ、公表した。うつ病などの精神障害で労災請求をし、支給決定された件数は498件で過去最多を更新した。

 厚生労働省は過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患に関する事案と、強いストレスなどが原因で発病した精神障害に関する事案について、労災請求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給件数を取りまとめている。

脳と心臓疾患による労災認定は自動車運転従事者が突出

 平成28年度の状況を見ると、脳と心臓疾患に関する事案について、労災請求のあった件数は825件で前年比30件の増加。支給決定件数は260件、うち死亡件数は107件でいずれも前年度を上回った。

 中分類までの業種別で支給決定件数を比べると、「運輸業・郵便業」(道路貨物運送業)89件、「宿泊業、飲食サービス業」(飲食店)14件、「建設業」(総合工事業)8件の順だった。

 同様に職種別で支給決定件数を見ると、「輸送機械運転従事者」(自動車運転従事者)が89件で、次いで多い管理的職業従事者(法人・団体管理職員)の22件を大幅に上回った。

 時間外労働時間別(1か月又は2~6か月における1か月平均)支給決定件数は、「80時間以上~100時間未満」106件で最も多く、「100時間以上」の合計件数は128件だった。

精神障害による支給決定は過去最多

 うつ病などの精神障害、いわゆる「心の病」による労災請求をした件数は1,586件で、うち女性は627件。平成24年度は1,257件で、毎年、増加し続けていることになる。支給決定件数も498件(うち女性168件)で、過去最多だった平成26年度の497件を上回った。

 支給決定件数を業種別に比べると、「医療・福祉」(社会保険・社会福祉・介護事業)が46件と最も多く、うち女性は34件。次いで、「医療・福祉」(医療業)が32件で、うち女性は23件と、「医療・福祉」分野では女性の割合が高い。3番目に多いのは「建設業」(総合工事業)の27件だった。

 年齢別での支給決定件数を見ると、19歳以下が9件で平成27年度に比べて7件増加、20-29歳が107件と同様に20件増加していた。

 出来事別の支給決定件数は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が74件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」63件の順に多い。

平成28年度「過労死等の労災補償状況」を公表(厚生労働省)
[yoshioka]
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