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ヘルスケア領域のソーシャルインパクトボンド導入ノウハウ集を作成~日本総研
2018年01月17日
日本総合研究所(東京都品川区)はこのほど、ヘルスケア領域において、地方公共団体がソーシャルインパクトボンド(Social Impact Bond、以下「SIB」)を導入するポイントをまとめ、『地方公共団体向けヘルスケア領域におけるソーシャルインパクトボンド導入ノウハウ集』として公表した。国内での先行事例である神戸市と八王子市の経験をふまえ、実務に即した内容でSIB導入のノウハウを伝えている。
SIBとは、民間資金を活用して実施する成果連動型の民間委託事業。民間の資金やノウハウを活用して革新的な社会課題解決型の事業を実施し、行政はその事業成果(社会的コストの効率化部分)などを原資に成果報酬を支払う。2010年に英国で世界初のSIB案件が組成されて以降、同国を中心に世界各国でその活用が進んでいる。

(『地方公共団体向けヘルスケア領域におけるソーシャルインパクトボンド導入ノウハウ集』より)
(1)より高い成果の創出が期待される
(2)行政コストの削減が見込まれる
(3)社会的課題を解決する手法を把握・検証できる
(4)成果志向の普及が期待される
―などが挙げられている。 SIB事業の目的は「長期アウトカム」で、神戸市における「糖尿病性腎症等の重症化予防事業」では、市民のQOLの向上▼治療にかかる医療費の適正化▼死亡したり、通院・入院したりすることで、労働ができないことによる逸失所得の削減―が目指す成果として掲げられている。同様に、八王子市における「大腸がん検診受診率・精密検査受診率向上事業」では、がんによる死亡率の減少▼がんの5年生存率向上▼がんの医療費の適正化▼がん患者のQOLの向上―を目指す。

(『地方公共団体向けヘルスケア領域におけるソーシャルインパクトボンド導入ノウハウ集』より)
ソーシャル・インパクト・ボンド総合サイト(ケイスリー株式会社)
コラム:日本初のSIB導入事例「八王子市」及び「神戸市」の共通点・相違点と課題(ソーシャル・インパクト・ボンド総合サイト)
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