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ヨーグルトを食べると心血管疾患のリスクが低下 女性では30%減少
2018年02月21日
ヨーグルトの摂取量が多いほど、高血圧の男性と女性の心血管疾患のリスクが低下する傾向があることが、7万人以上を対象とした調査で明らかになった。ヨーグルトを食べると、糖尿病のリスクが低下することも分かっている。
ヨーグルトが心臓の健康の維持に役立つ
高血圧は、心筋梗塞や心不全などの心血管疾患の主要な危険因子だ。世界の10億人が高血圧であると予測されており、効果的な心血管疾患の予防策が求められている。
これまでの研究で、ヨーグルトなどの乳製品を食べることで、高血圧、2型糖尿病などを予防・改善でき、インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性を改善できることが示されている。これらは心血管疾患の危険因子であり、ヨーグルトを食べることで心血管疾患を予防できる可能性があることが、7万人以上を対象とした調査で明らかになった。
「高血圧の男性と女性を30年以上追跡した大規模な研究で、ヨーグルトが心臓の健康の維持に役立つことが分かりました。食物繊維が豊富に含まれる野菜や果物、全粒穀物とともに、ヨーグルトを食べることが勧められます」と、ボストン大学医学部予防疫学部のジャスティン ブレンディア氏は言う。
ヨーグルトが女性の心筋梗塞リスクを30%減少、男性では19%減少
ヨーグルトが糖尿病リスクを下げる
ヨーグルトを積極的に食べると、2型糖尿病のリスクを低下できるという調査結果も発表されている。
2型糖尿病は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが十分に分泌されなかったり、インスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」という状態に陥ることで発症する。
ヨーグルトを食べることが、糖尿病の発症リスクにどう影響するかを調査したこの研究は、ハーバード公衆衛生大学院栄養学部のフランク フー教授らによるものだ。
研究チームは、米国で行われた大規模調査である「看護師健康研究」(1980~2010年)、「看護師健康研究II」(1991~2009年)「医療従事者追跡研究、」(1986~2010年)に参加した男女を対象に調査した。
対象となった人数と年齢はそれぞれ、4万1,436人(40~75歳)、6万7,138人(30~55歳)、8万5,884人(25~42歳)だった。調査期間中に1万5,156人が2型糖尿病を発症した。
分析した結果、ヨーグルトを毎日28g食べていると、2型糖尿病を発症するリスクが18%減少するという結果が得られた。ヨーグルト28gはティースプーン山盛り2杯半分に相当する。
ヨーグルトがインスリン受容性を改善、炎症も低減
研究チームは、「ヨーグルトを食べると、インスリン受容性が改善し、血糖を下げるインスリンの効きが良くなり、炎症を減らす作用を得られる可能性があります」と指摘している。
また、炭水化物の摂取前に乳製品を摂取すると、インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンである「グルカゴン様ペプチド-1」(GLP-1)の分泌が刺激され、食後の血糖値の上昇を抑えやすくなることが、過去の研究で確かめられている。
「植物ベースの食事を摂ること、野菜や果物、全粒穀物を十分の摂ること、運動を習慣として続けることなどに加え、ヨーグルトを食べることを健康的な習慣に加えるべきでしょう」と、ハーバード公衆衛生大学院栄養学部のフランク フー教授は述べている。
Eating yogurt may reduce cardiovascular disease risk(オックスフォード大学 2018年2月15日)Regular Yogurt Intake and Risk of Cardiovascular Disease Among Hypertensive Adults( American Journal of Hypertension 2018年2月15日)
Yogurt may reduce type 2 diabetes risk(ハーバード公衆衛生大学院 2014年11月25日)
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