ニュース
今夏の熱中症による救急搬送人員は95,000人、昨年度に比べて大幅増加
2018年11月20日
総務省消防庁はこのほど、平成30年5月~9月における「熱中症による救急搬送状況」を取りまとめ、公表した。
平成30年の全国の熱中症による救急搬送人員数の累計は約95,000人で、昨年同期間と比べると約42,000人増加。
初診時の確認において、熱中症により死亡した人も160人と、昨年同期間の48人より大幅に増えている。
平成30年は東日本と西日本は記録的な高温となったこともあり、熱中症による救急搬送人員数、死亡者数は前年に比べて大幅に増加した。
出典:総務省消防庁「平成30年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」
月ごとの集計では7月が約54,000人、8月が約30,000人。週ごとの比較では、7月16日~22日が約23,000人と最多。
年齢区分別の救急搬送人員数は満65歳以上の高齢者が最も多く、約46,000人で全体の48%を占めた。次いで成人(満18歳以上 満65歳未満)の約35,000人(37%)、少年(満7歳以上18歳未満)の約13,000人(14%)、乳幼児(生後28日以上満7歳未満)の約1,000人(1%)と続く。
初診時死亡人数も昨年度比較で大幅増
初診時の傷病程度は、入院加療を必要としない「軽症」が最も多く、全体の65%。また、傷病の程度が重症または軽症以外で入院診療を行う「中等症」は32%で、軽症と中等症で全体の97%を占める。
一方、3週間以上の長期入院を必要とする「重症」は約2,000人(2.2%)、初診時に死亡が確認されたのは160人(0.2%)と、全体から見た割合は低いが、昨年度に比べると人数は大幅に増加している。
発生場所ごとで比べると「住居」が最も多く、次いで道路、公衆(屋外:不特定者が出入りする場所の屋外部分)、仕事場①(道路工事現場、工場、作業所等)の順だった。
都道府県別の救急搬送人員数で最も多いのは東京都で約7,800人。一方、人口10万人あたりの救急搬送人員数で比べると岡山県が最も多く、群馬県、岐阜県、奈良県、三重県と続いた。
報道資料「平成30年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」(総務省消防庁)掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「地域保健」に関するニュース
- 2024年04月30日
- タバコは歯を失う原因に 認知症リスクも上昇 禁煙すれば歯を守れて認知症も予防できる可能性が
- 2024年04月25日
-
厚労省「地域・職域連携ポータルサイト」を開設
人生100年時代を迎え、保健事業の継続性は不可欠 - 2024年04月23日
- 生鮮食料品店が近くにある高齢者は介護費用が低くなる 自然に健康になれる環境づくりが大切
- 2024年04月22日
- 運動が心血管疾患リスクを23%低下 ストレス耐性も高められる 毎日11分間のウォーキングでも効果が
- 2024年04月22日
- 職場や家庭で怒りを爆発させても得はない 怒りを効果的に抑える2つの方法 「アンガーマネジメント」のすすめ
- 2024年04月22日
- 【更年期障害の最新情報】更年期は健康な老化の入り口 必要な治療を受けられることが望ましい
- 2024年04月22日
- 【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
- 2024年04月18日
- 人口10万人あたりの「常勤保健師の配置状況」最多は島根県 「令和4年度地域保健・健康増進事業の報告」より
- 2024年04月18日
- 健康診査の受診者数が回復 前年比で約4,200人増加 「地域保健・健康増進事業の報告」より
- 2024年04月16日
- 塩分のとりすぎが高血圧や肥満の原因に 代替塩を使うと高血圧リスクは40%減少 日本人の減塩は優先課題