ニュース

厚生労働省労働基準局長に要望書を提出 [日本産業保健師会]

3.png
 (一社)日本産業保健師会は8月2日、厚生労働省労働基準局長の坂口卓氏に対し、事業場で働く保健師の法的な位置づけの確保及び産業保健師の研修体制の整備と予算措置に向けての要望書を提出した。

 坂口局長は、岡田睦美会長からの産業保健現場における産業保健師の活躍についての報告を受け、改正「労働安全衛生法」により産業医・産業保健機能強化が示され、その実現の為にも、産業保健師の活躍に期待していると述べた。

 また医師の働き方改革も始まり、医療現場においても産業保健活動は重要であることを強調し、産業保健師も含めた多職種連携体制での活動に期待を寄せられた。

2020年度予算及び政策に関する要望書

 社会や経済の変化に伴い労働者の雇用形態や労働環境も変化する中、労働者の働き方の多様化に伴う新たな健康課題に対し、産業保健としても柔軟で多岐にわたる対応が求められつつあります。

 こうした背景を受け「働きかた改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第17号)」では、改正「労働安全衛生法」により産業医・産業保健機能の強化が示され、これまで以上に事業主と産業医との連携強化が求められることとなりました。

 一方で、現状の産業医の労働状況からは複雑多様化した労働者の健康支援を産業医のみで十分に実施することは困難であり、保健師等の産業保健スタッフとの多職種の連携体制にて産業保健活動を行うことが重要だと言われております。

 特に保健師の活動状況においては、労働者の就労上の判断・措置以外は労働安全衛生法第13条における産業医業務と同様の業務を担っているとみられる調査結果もあります。

 しかし、保健師の選任については法令上言及されていないため採用は事業主判断に任されており、雇用状況は不安定な状態が続いております。また、産業領域の保健師特有の研修体制等も未整備なため保健師個々が個別に努力している現状です。

 以上の理由によりまして、2020 年度予算案等の編成及び政策の検討に当たりましては、以下の事項につきましてご尽力賜りますよう要望致します。

【要望事項】
 1.事業場で働く保健師の法的な位置づけの確保
 2.産業保健師の研修体制の整備と予算措置

2020年度予算及び政策に関する要望書

一般社団法人 日本産業保健師会
2020年度予算及び政策に関する要望書
[保健指導リソースガイド編集部]
side_メルマガバナー

「産業保健」に関するニュース

2024年04月30日
タバコは歯を失う原因に 認知症リスクも上昇 禁煙すれば歯を守れて認知症も予防できる可能性が
2024年04月25日
厚労省「地域・職域連携ポータルサイト」を開設
人生100年時代を迎え、保健事業の継続性は不可欠
2024年04月23日
生鮮食料品店が近くにある高齢者は介護費用が低くなる 自然に健康になれる環境づくりが大切
2024年04月22日
運動が心血管疾患リスクを23%低下 ストレス耐性も高められる 毎日11分間のウォーキングでも効果が
2024年04月22日
職場や家庭で怒りを爆発させても得はない 怒りを効果的に抑える2つの方法 「アンガーマネジメント」のすすめ
2024年04月22日
【更年期障害の最新情報】更年期は健康な老化の入り口 必要な治療を受けられることが望ましい
2024年04月22日
【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
2024年04月16日
塩分のとりすぎが高血圧や肥満の原因に 代替塩を使うと高血圧リスクは40%減少 日本人の減塩は優先課題
2024年04月16日
座ったままの時間が長いと肥満や死亡のリスクが上昇 ウォーキングなどの運動は夕方に行うと効果的
2024年04月15日
血圧が少し高いだけで脳・心血管疾患のリスクは2倍に上昇 日本の労働者8万人超を調査 早い段階の保健指導が必要
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶