ニュース

新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に注意 感染状況に応じたリーフレットを公開

 今冬は新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中、政府は関係団体、アカデミア、経済団体、地方自治体とともに「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」を立ち上げ、国民への呼びかけについて協力、検討を重ねてきた。

 この議論を踏まえて厚生労働省はこのほど、国民向けの周知用リーフレットを取りまとめ、関係団体らに啓発の協力を依頼。
 感染状況に応じてリーフレットの内容を使い分けながら、医療のひっ迫が起きないよう国民に協力を促していく。
感染状況等に応じてリーフレットの活用を

 「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」は冬季の同時流行を見据え、国民への情報提供と重症化リスクなどに応じた外来受診・療養への協力の呼びかけが効果的に実施されるよう、10月から検討を開始。  

  • 「感染が落ち着いている状況」
  • 「感染者の増加が見られ同時流行(又は新型コロナ/インフルの感染拡大)の兆しが見える状況」
  • 「同時流行(又は新型コロナ/インフルの感染拡大)により医療のひっ迫が懸念される状況」
 感染状況をこれら3段階に分けて、情報提供のポイントを整理し、国民への具体的なメッセージをそれぞれに打ち出してきた。

「感染が落ち着いている状況」

 「感染が落ち着いている状況」では、「この冬は、ワクチン接種・新型コロナ抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬の準備を」とするリーフレットを用意。ワクチン接種の検討や、発熱などの体調不良時に備えて新型コロナ抗原定性検査キットや解熱鎮痛薬の準備、電話相談窓口などの連絡先確認などを呼びかける。
 また、新型コロナ抗原定性検査キットは国が承認した「医療用」か「一般用」のキットを使用するようにお願いも加えた。

出典:「この冬は、ワクチン接種・新型コロナ抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬の準備を」
 
「感染者の増加が見られ、同時流行の兆しが見える状況」
「同時流行で医療のひっ迫が懸念される状況」

 一方、「感染者の増加が見られ、同時流行の兆しが見える状況」では、「新型コロナウイルスの重症化リスクの高い方 小学生以下の子どもと保護者の方へ」と「新型コロナウイルスの重症化リスクの低い方へ」の2種類のリーフレットを用意。

 重症化リスクが低い人には自宅療養を案内し、高齢者や基礎疾患を有する人、妊婦などの高リスク者と、小学生以下の子どもには、発熱外来の速やかな受診をうながす内容になっている。

 さらに「同時流行で医療のひっ迫が懸念される状況」になった際も同様のリーフレットを用いるが、「速やかに受診できない状況が発生している」と強く打ち出したうえで、発熱外来が重症化リスクの高い人に重点を置いて対応できるよう、さらなる強い協力を求めていく方針。

 感染状況には地域差があることから、「感染が落ち着いている状況」から「同時流行の兆しが見える状況」への切り替えは、全国一律ではなく地域の実情に応じて柔軟に対応する。

出典:「重症化リスクの低い方」
「重症化リスクの高い方(高齢者・基礎疾患を有する方・妊婦)小学生以下の子どもと保護者の方」

 11月18日に開かれた第3回新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースでは、新型コロナウイルスが今夏のような感染拡大となる可能性があること、また季節性インフルエンザ位は一部の地域で増加傾向が見られることが報告された。

 全国的に病床使用率の上昇傾向、救急搬送困難事案の増加傾向も見られることから、「同時流行の兆しが見える状況」用に制作されたリーフレットも活用しつつ、重症化リスクに応じた外来受診・療養を呼びかけていく、とした。今後、医療のひっ迫が懸念される状況が進行した場合は、より強い呼びかけに変えていくという。

[yoshioka]
side_メルマガバナー

「産業保健」に関するニュース

2023年08月28日
極端な「糖質制限」や「脂質制限」は危険? 日本人に適した食事スタイルは? 8万人超を調査
2023年08月28日
カラフルな野菜を食べている人は認知症の発症が少ない ホウレンソウやブロッコリーを食べて認知症を予防
2023年08月28日
わずか5分の運動でも「がんリスク」を32%減少 無理なく続けられる「新しい運動法」を開発
2023年08月28日
週末の「寝だめ」では平日の睡眠不足のダメージを回復できない 寝不足が心臓の健康に悪影響
2023年08月28日
高齢者の「フレイル」の発生リスクを40%低減 「要支援」の高齢者が通所系サービスを利用すると効果
2023年08月21日
肥満やメタボが「腰痛」を引き起こす コロナ禍でさらに増加 「腰痛」を改善する運動は?
2023年08月21日
朝食欠食が肥満やメタボのリスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
2023年08月21日
アルコールが高血圧の原因に 飲酒量が少ない人も血圧が上昇 2万人弱を調査
2023年08月21日
ストレスを解消する簡単で効果的な方法 「みんなと楽しく食べる」「睡眠を改善する」
2023年08月21日
「運動アプリ」がメンタルヘルスも改善 スマホアプリの導入は運動指導で障壁の低い介入に
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶