オピニオン/保健指導あれこれ
健康運動看護師とは -看護職だからできる健康運動の実践指導-
No.4 地域でスポーツする人を支える健康スポーツナースの役割
宮崎大学医学部看護学科 地域・精神看護学講座教授
2016年03月29日


娘3人が入っているラグビースクール!小学生ラガーマンたちは本当にひたむきで一生懸命練習しています。コーチ陣はみんなボランティア。ラグビーに熱い思いをもち、その共通した気持ちで皆さん指導してくださっています。女子が少ないこともあり、初めはとても萎縮していた娘たちでしたが、ラガーマンの熱い思いに刺激を受け、今ではとても生き生きと練習しています。しかし、サッカーや野球に比べるとまだまだ認知度が低いスポーツで、「ラグビー=危険・痛い・怖い」というマイナスイメージがあります。特に女の子の親は、自分の娘を男の人ばかりの中に入れ、"もしもケガをしたら"、"生理が始まったときはどうするの"など様々な不安があります。
スクールには、てんかんや心臓病、発達障害など何らかの健康問題を抱えている子がいます。私の三女もその一人で、水腎症で左腎がありません。だから、私が常に練習の場にいて、何か問題が起こった時にはすぐに対応してあげられたらと思います。女の子の場合、男性のコーチに傷の手当てをしてもらうこと、絆創膏を貼ってもらうことに戸惑いを感じることもあるでしょう。看護師である私が待機していれば、何か困った時には相談に乗れるし、応急処置もできる、そういう安心感を子どもや保護者の方に抱いていただければと思いました。
今はデイサービスにいますが、いずれはまた病院に戻りスポーツドクターの下でもっともっと知識と技術を身につけていきたいと思っています。
今の認知症対応型のデイサービスの指導や機能訓練も、本当に奥が深く今回の講座での学びをもっと活かしたいという気持ちが沸いています。しかし、子育てや家事をしながら、自身のスポーツナースとしての役割を追及するとなると、ある程度極めていく範囲を絞らないとどれも中途半端になるかなと思います。まずは、ラグビースクールの中で、私がいることによる安心感、子どもの体力や健康づくり、熱中症対策などを課題に活動していきたいと思います。
(岡山県 S.Sさん)
(岡山県 S.Sさん)

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