ニュース
自治体・健保組合の取組をまとめた保健事業事例集 重症化予防がポイント
2013年10月22日
厚生労働省は、地方自治体や健康保険組合など、健診・保健指導の実施に携わる団体が行っている保健事業の事例集を公開している。そのうち、今年度公表された事例集3つを紹介する。
被用者保険におけるデータ分析に基づく保健事業事例集(データヘルス事例集)
データヘルス事例集は、健康保険組合などの被用者保険において健診やレセプト情報等を分析した上で、保健事業に取り組んでいる事例を取りまとめたもの。
データ集約・分析の手法や保健事業の効果をあげるための実施事例として、民間事業者が提供するシステムやサービスを用い加入者の健康づくり・疾病予防を促すものや、長年の独自のデータを活用した先駆的な事業など、様々な取り組みが紹介されている。
各種データを収集・分析することで被保険者全体へ効率的な働きかけが可能となり、生活習慣を改善が必要な人や、早期治療が必要な人など、焦点を絞り込んだ事業が展開できる利点があると考えられる。
被用者保険におけるデータ分析に基づく保健事業事例集(データヘルス事例集) [2013年9月]
標準的な健診・保健指導プログラム新事例集(平成25年版)
医療保険者における「標準的な健診・保健指導プログラム【改訂版】」の効果的・効率的な推進のため、健診・保健指導の実施に携わる団体の事業改善に資することを目的に作成された。
「標準的な健診・保健指導プログラム【改訂版】」の中では、保健事業の実施に当たり、現状分析、計画の策定、健診の実施、保健指導対象者の選定・階層化・結果の通知、対象者の階層に応じた保健指導評価、次年度計画の策定、という流れからなるPDCAサイクルの重要性が示されている。
PDCAサイクルに沿った事業運営を実施することで、事業実施上の課題や改善点が見出され、より効果的・効率的な保健事業活動へと発展していくものと考えられる。
標準的な健診・保健指導プログラム新事例集(平成25年版) [2013年3月]健診・保健指導の在り方
地方自治体の取組事例 健康日本21(第二次)
健康日本21(第二次)の効果的な推進を図る上で、地域や職域における生活習慣病の発症予防と重症化予防の効果的な取組事例をまとめている。
健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見等を積極的に促進することにより、地域・職域において健康診査の数値に改善が見られた、糖尿病患者数が減少した、新規人工透析導入者数が減少した、医療費削減の効果が生じたなど一定の成果を挙げたことが客観的に認められる事例などを紹介している。
地方自治体の取組事例 健康日本21(第二次) [2013年8月]健康日本21(第二次)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「データヘルス計画」に関するニュース
- 2023年08月28日
- 極端な「糖質制限」や「脂質制限」は危険? 日本人に適した食事スタイルは? 8万人超を調査
- 2023年08月28日
- カラフルな野菜を食べている人は認知症の発症が少ない ホウレンソウやブロッコリーを食べて認知症を予防
- 2023年08月28日
- 高齢者の「フレイル」の発生リスクを40%低減 「要支援」の高齢者が通所系サービスを利用すると効果
- 2023年08月21日
- 朝食欠食が肥満やメタボのリスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
- 2023年08月21日
- アルコールが高血圧の原因に 飲酒量が少ない人も血圧が上昇 2万人弱を調査
- 2023年08月21日
- 「運動アプリ」がメンタルヘルスも改善 スマホアプリの導入は運動指導で障壁の低い介入に
- 2023年08月15日
- 軽いウォーキングなどの低強度の運動でも脳を活性化できる 運動で高齢者の認知機能を維持・増進
- 2023年08月07日
- 【がん予防の経済効果】 がんのリスク要因を減らして1兆円超の経済的負担を軽減 生活スタイルや環境の改善が重要
- 2023年08月01日
- 肥満やメタボになりやすい生活習慣は子供のうちに身についている 子供の頃から保健指導が必要
- 2023年07月31日
- 食事の多様性が高い人は認知症リスクが低下 さまざまな食品を食べることが認知症予防につながる