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頭髪が気になる男性は前立腺がんに注意 がんを防ぐ食事が明らかに
2014年10月23日

「45歳を過ぎてから薄毛が気になってきた」「揚げ物をよく食べる」という男性は注意が必要だ。そうした人は前立腺がんを発症する危険性が高いという調査結果が発表された。
前立腺がんの発症数は世界的に増えている。日本でも10万人あたり46.1人が発症しており、2020年には患者数が8万人に増えると予測されている。男性のがんでは肺がんに次いで、2番目に多くなるとみられている(出典:がんの統計2013)。 がんは多数の要因が複雑に重なり合って、長い時間がかかって発生してくる病気だ。多くの研究成果により、がんは生活習慣・生活環境の見直しにより予防・改善が可能であることが分かっている。 前立腺がんの治療には、男性ホルモンを抑制するホルモン療法、放射線療法、手術療法などの有効な方法がある。早期に発見し治療を行えば、治癒の可能性が高いがんとして知られている。
45歳過の男性の薄毛や脱毛は前立腺がんに関連
男性の多くは、加齢にともない髪の量が少なくなってくる。しかし中には、45歳頃から頭髪が部分的、あるいは全体的に減少する人もいる。頭髪が薄いこと自体は、ほとんどの場合、病気ではない。しかし、最近の研究で、男性の薄毛に気を付けた方が良いパターンがあることが分かった。
45歳の時点で、前頭部と頭頂部の毛髪がともに薄い人は、後に前立腺がんを発症するリスクが高い――そんな新たな研究結果が発表された。
男性の頭髪の薄毛や脱毛の多くは、額の生え際(前頭部)と後頭部の上側(頭頂部)で、髪が後退することではじまる。人によっては額の左右が後退し、中央部に髪が残ることもある。
薄毛や脱毛は、男性ホルモンである「テストステロン」が、頭部の皮膚にある酵素によって「ジヒドロテストステロン」に変わり、毛髪の成長サイクルが短くなることで引き起こされる。脱毛治療薬として使われている「フィナステリド」という成分は、ジヒドロテストステロンが作られるのを抑え、頭の皮膚への影響を遮断するものだ。
生涯にわたり頭部の皮膚がテストステロンにさらされると、薄毛や脱毛が起こりやすくなる。さらに、テストステロンには前立腺がんを促進する作用もあるという。
前頭部と頭頂部の薄毛は前立腺がんの発症に影響
米国の国立がん研究所(NCI)によるこの研究は、55~74歳の男性3万9,000人余りが参加して行われた。45歳時点での脱毛のレベルとタイプについて被験者に思い出してもらった結果、18%に薄毛や脱毛があったことが判明した。
2006~2008年の追跡期間中に、1,100人を超える参加者被験者が前立腺がんと診断され、このうち600人弱が進行性の前立腺がんだった。調査した結果、前頭部と頭頂部に薄毛にある男性は、そうでない男性に比べ、進行性の前立腺がんを発症する確率が39%高いことが明らかになった。他のタイプの薄毛パターンでは、前立腺がんとの関連はみられなかったという。
研究を主導した国立がん研究所のマイケル クック氏は、「今回の研究では男性の薄毛と前立腺がんの間に関連があることが示されたものの、因果関係が証明されたわけではありません」としながらも、「前頭部と頭頂部に薄毛が気になる男性は、前立腺がんの検査について医師に相談した方が良いでしょう」と話している。
前立腺がんを予防する食事:揚げ物を食べるのを控える

Study finds eating deep-fried food is associated with an increased risk of prostate cancer(フレッド・ハッチンソンがん研究所 2013年1月28日)
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