ニュース

眼科医が教えるコンタクトレンズの注意点 失明に至る場合も

 コンタクトレンズを使用している人で、目に障害を起こす人が増えている。調査によると、使用者の99%がレンズを正しく使用していないという。トラブルを防ぐために、正しく使用することが必要だ。
コンタクトレンズを正しく使用していない人が多い
 コンタクトレンズを使用する人が増えている一方で、使用している人の10~20人に1人が、目に何らかの障害を起こしているとされる。その原因は、コンタクトレンズを正しく使用していないことだ。

 米国疾病予防管理センター(CDC)が1,000人の米国人を対象に行った調査で、コンタクトレンズの使用者の99%が正しく使用していないことが明らかになった。

 米国では4,090万人がコンタクトレンズを使用しており、年間100万人近くがコンタクトレンズが原因で角膜炎などを発症し、その医療費は約2億円(175万ドル)に上る。

 コンタクトレンズが原因で目に炎症が起こり、眼科医を受診する必要が生じたことのある人は、使用者のおよそ3分の1に上るという。

 調査によると、コンタクトレンズを装着したままシャワーを浴びたことのある人は85%、水泳をしたことがある人は61%、レンズを水で洗ったことのある人が35%に上る。

 コンタクトレンズをケースに収めるときに、保存液を毎回新しいものに替える必要があるが、ケースを空にしないで古い液剤に新しい薬剤を付け足して使用している人が55%に上ることも判明した。
コンタクトレンズが原因で「角膜感染症」に
 コンタクトレンズが原因となる代表的な病気は「角膜感染症」だ。角膜感染症とは、細菌やカビ(真菌)、ウィルスなどの病原体が角膜に感染し、炎症を起こす病気だ。

 「角膜」は黒目の部分を覆う透明の膜で、眼球を保護したり、目に入ってくる光を屈折させる役割をもっている。カメラに例えるとレンズにあたる大事な部分だ。

 そのため、角膜感染症にかかると視力が低下したり、ひどい場合は失明に至る場合もある。治療しても角膜に強い濁りが残り、角膜移植が必要となることもある。

 強い充血や目の痛み、大量の目やになどの症状が出現し、角膜感染症が疑わしい場合には早めに眼科を受診する必要がある。

 コンタクトレンズによるトラブルを防ぐためには、「眼科で検査と処方を受ける」「使用時間・交換期限を守る」「レンズをしっかりケアする」「使用中も定期的に検査を受ける」などの注意を守ることが大切だ。
コンタクトレンズを正しく使用するための注意点
 コンタクトレンズを正しく使用するために、CDCに所属する眼科医は次のことをアドバイスしている――

・ コンタクトレンズを装着する前に手を洗う
 手に付着した雑菌がレンズに付きやすいので、装着するときは必ず手洗いをして、その後で乾燥させて清潔にしてからレンズにさわる。

・ レンズを外すときにも洗浄が必要
 1日で使い捨てるタイプ以外は、毎日レンズを外すたびにしっかりケアすることが大切となる。レンズにはタンパク質や脂質などの汚れが付きやすく、細菌感染も起こりやすいので、洗浄は必ず必要となる。
 ケアは、洗浄→すすぎ→保存の順で行う。レンズを外す前にせっけんで手を洗い、手のひらにレンズをのせ、洗浄液をつけて、表と裏を指でこすり洗いをする。

・ コンタクトレンズやケースを水で洗わない
 コンタクトレンズは、真水が少し混入しただけで膨張してしまうものが多い。変形したレンズは目を傷つける原因になる。

・ 保存液の注ぎ足しをしない
 一度使った保存液は雑菌が繁殖しやすくなっている。レンズをケースに収めるときは、保存液を全部入れ替える。

・ ケースを毎回洗浄液で洗う
 コンタクトレンズを収めるケースも雑菌が繁殖しやすい。ケースの汚れが感染症の原因となることは多い。面倒でもケースは毎回洗浄液で洗い、乾かしてから使おう。
 また、ケースの寿命は3ヵ月であり、古いケースを使い続けないことが大切だ。

・ 目に異物が入らないようにする
 異物が目に入りやすい作業をする場合には、保護用眼鏡をかけるなど、目にゴミや雑菌が入らないようにする。

Contact Lens Wearer Demographics and Risk Behaviors for Contact Lens-Related Eye Infections -- United States, 2014(米国疾病予防管理センター 2015年8月21日)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2021年12月21日
特定健診・保健指導の効果を10年間のNDBで検証 体重や血糖値が減少し一定の効果 ただし体重減少は5年後には減弱
2021年12月21日
【申込開始】今注目のナッジ理論、感染症に関する教材が新登場!遠隔指導ツールも新作追加! 保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2022年版」
2021年12月13日
【新型コロナ】ファイザーのワクチンの3回目接種はオミクロン株にも効く? 抗体価は半分に減るものの2回接種より25倍に増加
2021年12月09日
保健師など保健衛生に関わる方必携の手帳「2022年版保健指導ノート」
2021年11月16日
思春期に糖質を摂り過ぎると成長後にメンタルヘルスに悪影響が 単純糖質の摂り過ぎに注意が必要
2021年11月09日
【世界糖尿病デー】東京都「今日から始めよう!糖尿病予防」キャンペーン 都民の4人に1人は糖尿病かその予備群
2021年11月08日
肥満のある人・肥満のない人の両方に保健指導が必要 日本人4.7万人の特定健診データを解析
2021年11月02日
【新型コロナ】ワクチン接種はコロナ禍を終わらせるための重要なツール 50歳以上で健康やワクチンに対する意識が上昇
2021年11月02日
健診や医療機関で腎臓の検査を受けていない高齢男性は透析のリスクが高い 7万人弱を5年間調査
2021年10月26日
「特定健診受診率向上プロジェクト」を実施 大阪府と大阪府立大学看護学科が協働 特定健診の対象者に合わせた効果的な受診勧奨
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(毎週木曜日)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶