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スマホでなぞって内臓脂肪を推定 デバイスと組合せたサービスを提供
2015年09月24日
日本予防医学協会と京セラは、スマートフォンとウェアラブルデバイスを活用し、継続的に生活習慣の改善をサポートする新しいサービス「デイリーサポート」を発表。日本予防医学協会を通じて、健康保険組合、ヘルスケアサービス事業者、健康経営を目指す企業に対して、提供を開始する。
身に着けるだけで日常の活動量を測定
デイリーサポートは、ウェアラブルデバイスの「TSUC」(ツック)、「デイリーサポート用アプリ」、「支援者(保健師等)向けWEBサイト」という3つのツールで構成される。
TSUCは、身に着けることで日常の活動量を測定し、そのデータを自動でスマートフォンへアップロードできるウェアラブルデバイス。3軸加速度センサと気圧センサが内蔵されており、歩数や消費カロリーを計測する。
「状態検出」機能により、歩行、ランニング、乗り物(自転車・自動車など)、エレベーター・エスカレーター昇降、階段・坂道昇降などの移動を識別して記録する。
デイリーサポート用アプリでは、スマートフォンを活用することで、活動量、睡眠、食事などの生活習慣と「見える化」するアプリケーション。計測した数値はすべてグラフ化され、自身の状態を分かりやすく確認・管理することができるという。
また、ランキング表示やポイント制が活用可能で、JTBベネフィットとの連携を予定しており、集めたポイントを、約1万点の商品の中から交換できるようになる予定だ。
スマホでなぞって内臓脂肪面積を推定
また同アプリには、京セラが特許を取得した「デイリースキャン」という技術を搭載。スマートフォンで腹囲を8秒間かけてなぞるだけで、内臓脂肪面積の目安を示し、内臓脂肪のイメージ画像を確認することができる。
スマートフォンに搭載されたジャイロセンサで腹囲の形状を測定し、日本医学予防協会の協力を得て開発した内臓脂肪面積の推定アルゴリズムをもとに内臓脂肪面積を推定し、画像データベースから最適な画像を選択して表示する。
健康管理を意識していない人も利用できるサービスを目指す
日本の国民医療費は年々増加しており、2014年度は年間で約40兆円となった。医療費が高騰していく大きな要因は、医療費の約3割を占める「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」などの生活習慣病だ。
また、政府としても厚生労働省が「データヘルス計画」を、経済産業省が「健康経営銘柄」を打ち出すなど、効果的な保険事業の実施が健康保険組合(健保組合)や企業に求めるといった動きが出ている。
デイリーサポートは、そうした施策を意識した健保組合や企業をターゲットとして提供されるものとなる。
サービスのコンセプトは「未来継承型サービス」。「健康管理のために自分でデバイスを購入して、健康管理を行っていく人だけでなく、そういったことを意識していない人も手軽に利用できるもの」が掲げられている。
TSUCの販売価格は7,000円で、サービスの販売価格は月額600円。日本予防医学協会が販売元となる。
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