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子宮頸がん予防ワクチンの健康被害、通院についても医療費等支給へ
2015年12月16日
子宮頸がん予防ワクチン(ヒトパピローマウイルス感染症)の接種後に副作用と思われる症状の報告が相次いでいる問題で、厚生労働省はこのほど、入院治療を必要としない症状であっても医療費や医療手当の支援を行う健康被害救済を始めた。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で起こるがん。ワクチンは子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ証明されていないものの、接種によって免疫を作りHPVの感染を防ぐ目的で有効とされている。
一方で接種後、注射部の腫れや痛み、一時的な頭痛など比較的軽度の副反応だけでなく、まれに重い症状として両手や両足に力が入りにくくなる末梢神経の病気や、激しい頭痛やおう吐、意識低下など神経の病気で日常生活を送るのが困難になる事例の報告が相次いでいる。そのため2015年現在、積極的な接種は推奨されていない。
万が一、ワクチン接種後に健康被害が現れた場合は、予防接種による副作用(副反応)によるものかどうか専門家からなる国の審議会で審議・認定され、入院治療が必要な場合は法律に基づいて医療費や医療手当が支給される。しかし、ワクチンとの関連性が否定できないと認定された健康被害であっても、入院相当でない症状では不支給となっていたことから、このほど通院についても予算事業による措置で医療費・医療手当相当額を健康管理支援手当として支給されることになった。
一方で接種との因果関係を調査、審議するのに時間がかかる場合もあることから、自治体の中には独自の救済制度を設けているところもある。そのため副作用と思われる症状が出た場合は、市区町村の予防接種担当課に相談するのが望ましい。
なお2015年12月現在、ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関国に80を超える協力医療機関および専門医療機関があり、厚生労働省のHPで一覧が公表されている。ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関(平成27年12月1日現在) 子宮頸がん予防ワクチンの接種に関する一般的な相談は、「HPVワクチン相談窓口」(03-5524-8137)まで。 ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(厚生労働省)
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防ワクチン) (厚生労働省)
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