ニュース

日本保健師活動研究会「保健活動の評価指標の研究報告(平成27年度)」公表

 日本保健師活動研究会はこのほど、平成27年度「保健活動の評価指標の研究報告」を公表した。研究の成果として、保健師による保健活動の実態を"見える化"し、保健師の活動の効用を示す「保健活動の評価指標・評価マニュアル」も作成。全国で活用されるよう「保健活動の評価指標集」として、全国の市区町村および保健所、事業所などに配布された。

 公的介護保険制度の運用に伴い、近年はヘルパーや介護福祉士、訪問看護師など、家庭を訪問して活動する職種が増えている。そのような中にあって保健師の果たす役割はどのようなものなのか、明確に説明するのが難しい場合もある。一方で、ほかの職種と違い、保健師には支援を求めない人とも関わるなど独自の活動があり、それらの成果も含めて活動内容を"見える化"できないかと考えられてきた。全国どこでも保健活動を標準的に評価できる仕組みづくりが求められてきたことも背景にある。

 これまでも保健師が行った活動は報告が求められてきたが、実績だけにとどまり、活動したことによる成果や活動の質までは示されてこなかった。そこで平成22年度から27年度にわたって、厚生労働科学研究補助金による研究として評価指標の開発を実施。全国の市町村および保健所、また産業保健の保健師の協力も得て進められてきた。

 内容としては、主に市町村の保健活動として「母子保健活動」、「健康づくり活動」、「高齢保健福祉活動」の3分野と、保健所の保健活動として「精神保健福祉活動」、「感染症対策」、「難病対策」の3分野。これらに産業保健活動を加えて、計7分野で評価指標が収められている。評価指標ごとに留意するべき「評価マニュアル」も付記している。

 研究では保健師によって評価マニュアルのわかりやすさや、有用性などについて検証も行われており、今後もさらに検討を重ねて内容を充実させていくことなどが報告されている。

保健活動の評価指標の研究報告(平成27年度) 日本保健師活動研究会
[yoshioka]
side_メルマガバナー

「地域保健」に関するニュース

2025年08月21日
令和7年(1月~7月)の自殺者は11,143人 前年同期比で約10%減少(厚生労働省)
2025年08月21日
歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
2025年08月13日
小規模事業場と地域を支える保健師の役割―地域と職域のはざまをつなぐ支援活動の最前線―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈後編〉
2025年08月07日
世代別・性別ごとの「総患者数」を比較-「令和5年(2023)の患者調査」の結果より(日本生活習慣病予防協会)
2025年08月06日
産業保健師の実態と課題が明らかに―メンタルヘルス対応の最前線で奮闘も、非正規・単独配置など構造的課題も―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈前編〉
2025年07月28日
日本の「インターバル速歩」が世界で話題に 早歩きとゆっくり歩きを交互に メンタルヘルスも改善
2025年07月28日
肥満と糖尿病への積極的な対策を呼びかけ 中国の成人男性の半数が肥満・過体重 体重を減らしてリスク軽減
2025年07月28日
1日7000歩のウォーキングが肥満・がん・認知症・うつ病のリスクを大幅減少 完璧じゃなくて良い理由
2025年07月28日
【妊産婦を支援】妊娠時に頼れる人の数が産後うつを軽減 妊婦を支える社会環境とメンタルヘルスを調査
2025年07月22日
【大人の食育】企業や食品事業者などの取り組み事例を紹介 官民の連携・協働も必要 大人の食育プラットフォームを立ち上げ
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,800名)
登録者の内訳(職種)
  • 医 師 3%
  • 保健師 47%
  • 看護師 11%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 20%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶