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妊娠11週以内の届け出数が過去最高 ~地域保健・健康増進事業報告

 厚生労働省はこのほど、平成27年度「地域保健・健康増進事業報告」の結果を公表した。全国の保健所や市区町村から報告された母子保健や職員の配置状況、健康診査やがん検診などの状況が取りまとめられている。

 同報告は地域住民の健康の保持や増進を目的に、地域の特性に応じて展開されている保健施策について、実施主体である保健所や市区町村ごとに把握するもの。国や地方公共団体の地域保健施策の効率的、かつ効果的な推進の基礎資料を得ることを目的としている。

 地域保健編と健康増進編に分けて掲載。まず地域保健編では、母子保健や健康増進、歯科保健などの地域保健事業について状況をまとめている。例えば「妊娠届け出の状況」では、平成27年度中に市区町村に妊娠の届け出をした人は約105万人。このうち、妊娠週(月)数別では「満11週以内(第3月以内)」に届け出た人は92%で、平成15年の集計開始以来、最も高い割合だった。

 また平成27年度末現在、保健所や市区町村における常勤保健師の配置状況は、人口10万人あたり全国では19.8人となった。都道府県別では島根県が41.1人と最も多く、次いで高知県が37.4人、山梨県が36.1人。一方で、最も少なかったのは東京都の11.4人だった。

 一方、健康増進編では、健康手帳の交付や健康診査の受診、健康教育・健康相談の実施状況などについて調査。市区町村が実施したがん検診の受診率は、胃がんが6.3%、肺がんが11.2%、大腸がんが13.8%、子宮頸がんが23.3%、乳がんが20.0%となっている。また肝炎ウイルス検診の受診者数は、B型肝炎ウイルス検診が927,565人、C型肝炎ウイルス検診が926,173人だった。

平成27年度地域保健・健康増進事業報告の概況(厚生労働省)

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>>保健指導アトラス【母子保健】
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