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世界禁煙デー たばこの自販機禁止を82%が「支持する」と回答
2017年06月01日
たばこの自動販売機の設置について、約7割が禁止するべきだと考えている――。国立がん研究センターが世界禁煙デーの5月31日に、調査結果を発表した。
喫煙率を減少させるための取り組みは不可欠
たばこの自販機禁止について82.4%が「支持する」と回答
調査は今年5月にインターネットで実施、喫煙者と非喫煙者、以前は吸っていたが1ヵ月以上吸っていない過去喫煙者など2,000が回答した。
それによると、日常生活でたばこの自動販売機を目にする機会が「ある」と回答したのは72.6%に上り、未成年者でも73.4%が「ある」と回答した。コンビニエンス・ストアでのたばこの陳列販売についても75.8%が「目にする」と回答。
FCTCのガイドラインでは、「販売場所におけるたばこ製品の陳列と露出は、広告および販売促進に相当するため、禁止しなければならない」と禁止措置を推奨している。これを受けて、海外ではたばこの陳列販売を禁止して、たばこが見えないようにしている国もある。これについては、72.4%が「支持する」と回答。
国立がん研究センターでは、「製品の陳列は、たばこ製品の衝動買いを刺激したり、たばこの使用が社会的に容認されているような印象を与えたり、たばこ使用者が使用を中止するのをより困難にしたりすることによって、たばこ製品およびたばこの使用を促進する主要な方法である」と説明。「若者は特に、製品の陳列による販促効果に弱い」と指摘している。
また、ガイドラインでは「自動販売機は、その存在自体が広告または販売促進の方法に相当するため禁止しなければならない」と禁止措置を推奨している。たばこの自動販売機の設置を認めない国も多くある。たばこの自販機禁止については、82.4%が「支持する」と回答し、喫煙者でも57.6%と半数以上が「支持する」と回答した。
さらに、一部のスーパーやコンビニエンス・ストアでは、健康に悪影響のあるたばこについては、販売を取りやめる店も出ている。これについては、成人の72.3%が「支持する」と回答。
学校や幼稚園の近く、通学路沿い、駅前など、未成年者が多く利用する店においては、たばこの販売を禁止することについて、成人全体では3分の2を越える68.1%の人が、「禁止すべき」と回答した。
日本の喫煙率は、2014年の最新データで男性30.1%、女性7.9%。男性では、1995年以降いずれの年齢階級でも減少傾向にあるが、2010年以降は減少がゆるやかになっている。女性では、1995年以降ゆるやかな減少傾向、20歳代および30歳代では近年減少傾向だが、50歳代では増加の傾向がみられる。全体としては、近年下げ止まりの傾向にある。
「ガイドラインでは、たばこ自動販売機の設置やコンビニエンス・ストア、スーパーなど店舗における陳列販売を規制している。ガイドライン内容について国民の支持は高いので、わが国においてもガイドラインに沿った対策を実施するべきだ」と、国立がん研究センターの研究員は述べている。
国立がん研究センター たばこ政策支援部たばこの陳列販売について意識調査結果報告(国立がん研究センターがん対策情報センター たばこ政策支援部2017年5月31日)
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