ニュース
ネットゲーム依存は「ゲーム障害」 WHO「国際疾病分類」に掲載
2018年01月18日

やめられない「ゲーム障害」は病気
「ゲーム障害」(Gaming disorder)についての現在の定義は、「ゲームをすることを他の日常生活の活動よりも優先してしまう」「個人・家族・社会・教育・職業といった場面で、非常に重大な問題を発生させている」といった症状が12ヵ月以上続いた場合。
スマートフォンの普及などに伴い、ゲーム依存は日本など各国で問題化している。特徴的な症状として、抑制が効かなくなり、たとえ日常に悪影響が生じてもゲームを優先させてしまう状態になる。
WHOは、新たな疾患とすることで「各国政府が予防や治療、患者の社会復帰などの対策を求める際に参考にしやすくなる」と述べている。
「ゲーム障害は比較的新しい概念であり、臨床症例の報告があるのみで、予防や治療法についての情報は少ない」としながらも、「インターネットやコンピューター、スマートフォンといった電子機器の使用がこの数十年で激増した」「これらを過剰に使用するために引き起こされる健康障害も報告されている」としている。
サッカーのワールドカップが開かれたり、オリンピックへの採用が検討されたりするなど、ネットゲームが広く普及する中、ネット依存という負の側面の実態把握や対策に役立てられそうだ。
WHOは現在、「国際疾病分類」(ICD)を改訂作業中で、今年半ばまでにゲーム障害も加えた最新版を公表する予定。
「国際疾病分類」は病気や死因の統計に使われる病気の分類法。世界中の医療従事者や研究者が診断や調査に用いている。
Gaming disorder(世界保健機関 2018年1月5日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「メンタルヘルス」に関するニュース
- 2025年06月10日
- 【アプリ活用で運動不足を解消】1日の歩数を増やすのに効果的 大阪府健康アプリの効果を8万人超で検証
- 2025年06月09日
- 【睡眠改善の最新情報】大人も子供も睡眠不足 スマホと専用アプリで睡眠を改善 良い睡眠をとるためのポイントは?
- 2025年06月09日
- 健康状態が良好で職場で働きがいがあると仕事のパフォーマンスが向上 労働者の健康を良好に維持する取り組みが必要
- 2025年06月09日
- ヨガは肥満・メタボのある人の体重管理に役立つ ヨガは暑い夏にも涼しい部屋でできる ひざの痛みも軽減
- 2025年06月02日
- 【勤労者の長期病休を調査】長期病休の年齢にともなう変化は男女で異なる 産業保健では性差や年齢差を考慮した支援が必要
- 2025年06月02日
- 女性の月経不順リスクに職場の心身ストレスが影響 ストレスチェック活用により女性の健康を支援
- 2025年06月02日
- 自然とのふれあいがメンタルヘルスを改善 森が人間の健康とウェルビーイングを高める
- 2025年05月27日
- スマホアプリを活用し社会人のメンタルヘルスを改善 スマホで学ぶ認知行動スキルがうつ状態を改善 睡眠改善を支援するアプリも
- 2025年05月27日
- 女性の月経にともなう困難症状は運動習慣によって異なる 生活習慣に応じた対策・支援が必要
- 2025年05月26日
- 「笑い」にストレス軽減の効果が お笑いライブ鑑賞をした後はストレスが減り楽観性が向上 がん改善効果も