ニュース
パワハラの防止措置を初めて義務化―女性活躍推進法等改正案が成立
2019年06月24日

職場でのパワーハラスメント(パワハラ)防止などを義務付ける「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」が5月、参議院本会議で可決、成立した。
「女性活躍の推進」と「ハラスメント対策の強化」について改正するもので、このうち「ハラスメント対策の強化」については、「職場における労働者の就業環境を害する言動に起因する問題の解決の促進」と明記。パワハラ防止対策の法制化や、セクシュアルハラスメント(セクハラ)などの防止対策強化も講じている。
「女性活躍の推進」と「ハラスメント対策の強化」について改正するもので、このうち「ハラスメント対策の強化」については、「職場における労働者の就業環境を害する言動に起因する問題の解決の促進」と明記。パワハラ防止対策の法制化や、セクシュアルハラスメント(セクハラ)などの防止対策強化も講じている。
同法案は、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法など5本の法律を一括改正する内容。パワハラ、セクハラ、妊娠出産をめぐるマタニティーハラスメント(マタハラ)の三つを防止する対策として、国・事業主・労働者に対して、他の労働者の言動に注意を払う責務を規定した。
セクハラについては1999年施行の改正男女雇用機会均等法で事業主の配慮義務を定め、2007年から事業主に防止措置を義務付けていた。
今回の改正では防止対策をさらに強化し、労働者が事業主にセクハラの相談をしたことを理由に不利益取り扱いを禁止するなどした。
マタハラについてもすでに事業主の防止措置を義務化していたが、セクハラと同様、防止対策が強化される。
労働者からの相談に適切に対応する体制整備等を義務化
一方、パワハラについては今回の改正で初めて防止措置義務が規定されることとなる。
具体的には事業主に対し、「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」と義務化した。
施行は早ければ大企業が2020年4月、中小企業については2022年4月となる見込み。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「産業保健」に関するニュース
- 2025年06月10日
- 【アプリ活用で運動不足を解消】1日の歩数を増やすのに効果的 大阪府健康アプリの効果を8万人超で検証
- 2025年06月09日
- 【睡眠改善の最新情報】大人も子供も睡眠不足 スマホと専用アプリで睡眠を改善 良い睡眠をとるためのポイントは?
- 2025年06月09日
- 健康状態が良好で職場で働きがいがあると仕事のパフォーマンスが向上 労働者の健康を良好に維持する取り組みが必要
- 2025年06月09日
- ヨガは肥満・メタボのある人の体重管理に役立つ ヨガは暑い夏にも涼しい部屋でできる ひざの痛みも軽減
- 2025年06月05日
- 【専門職向けアンケート】飲酒量低減・減酒に向けた酒類メーカーの取り組みについての意識調査(第2回)
- 2025年06月02日
- 【熱中症予防の最新情報】職場の熱中症対策に取り組む企業が増加 全国の熱中症搬送者数を予測するサイトを公開
- 2025年06月02日
- 【勤労者の長期病休を調査】長期病休の年齢にともなう変化は男女で異なる 産業保健では性差や年齢差を考慮した支援が必要
- 2025年06月02日
- 女性の月経不順リスクに職場の心身ストレスが影響 ストレスチェック活用により女性の健康を支援
- 2025年06月02日
- 自然とのふれあいがメンタルヘルスを改善 森が人間の健康とウェルビーイングを高める
- 2025年05月27日
- スマホアプリを活用し社会人のメンタルヘルスを改善 スマホで学ぶ認知行動スキルがうつ状態を改善 睡眠改善を支援するアプリも