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児童虐待防止強化の改正法が成立―医師と保健師の配置義務化など児童相談所機能強化
2019年07月11日

「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案」がこのほど、参院本会議において全会一致で可決、成立した。
親による体罰禁止のほか、医師・保健師を配置するなど児童相談所の機能強化についても盛りこまれるなど、一歩踏み込んだ内容となっている。
しつけでも「体罰禁止」
改正法で注目されたのは、親が児童のしつけに際して体罰を加えてはならない、と明文化したこと。千葉県野田市で起きた女児死亡事件など、国内では「しつけ」を名目にした虐待が後を絶たないことが背景にある。
子どもを戒めることを認めた民法上の「懲戒権」についても、体罰を容認する口実になっていないかなど、施行後2年をめどに検討する。
同時に児童相談所の機能強化を図るため、子どもの一時保護と親への支援を行う職員を分けたほか、医師と保健師を各児童相談所に一人ずつ配置することを義務化した。
今回の法改正のポイント
今回の法改正のポイントは以下の通り。
【児童の権利擁護】
〇親権者は児童のしつけで体罰を加えてはならない。児童福祉施設の施設長などについても同様とする。
これらの改正案は一部を除き、2020年4月から施行される。
【児童相談所の体制強化及び関係機関間の連携強化等】 ―児童相談所の体制強化― 〇一時保護等の介入的対応を行う職員と、保護者支援を行う職員を分ける 〇児童相談所には医師と保健師の配置を義務化する
―児童相談所の設置促進― 〇政府は施行後5年間をめどに、中核市および特別区が児童相談所を設置できるよう施設の整備や人員確保などを講ずる
―関係機関間の連携強化― 〇学校、教育委員会、児童福祉施設等の職員は児童に関する秘密を漏らしてはならない 〇DVとの連携強化のため、婦人相談所や配偶者暴力相談支援センターの職員も、児童虐待の早期発見に努める
【検討規程その他所定の規定の整備】 〇民法の「懲戒権」のあり方について、施行後2年をめどに検討を加え、必要な措置を講ずる。
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