ニュース

テレワーク中のストレス解消具合に「雑談」の有無で違い 民間調査で判明

 株式会社リクルートキャリア(本社・東京都千代田区)がこのほど実施した意識調査で、コロナ禍でテレワークをするようになった回答者の約6割が、出社していたころと比べてストレスを実感していることが明らかになった。

 一方でテレワーク中に雑談があるかどうかでストレスの解消具合に違いが見られており、テレワーク時代のコミュニケーションや働き方の在り方が問われている。

雑談は「過剰なストレスを解放する大切な職場コミュニケーション

 同調査は企業に勤める従業員(非正規を除く)のうち2020年1月以降にテレワークを実施した人を対象に、インターネットを通じて実施された。回答者は2,272名で、このうち調査期間の2020年9月26~28日時点でテレワークを続けていた2,213名について考察している。

 「テレワーク開始前にはなかった仕事上のストレスを感じたことがあるか」については「強く感じた」が13.4%、「やや感じた」が46.2%で合わせると約6割が出勤時以上にストレスを感じていることが分かった。このうち67.7%は調査時点の9月でも「ストレスが解消されていない」と答えている。

 ストレスが解消できていない人の割合を年代別に見ると、20代では58.9%であるのに対し、50~60代は83.6%となるなど違いが見られた。

 またテレワーク中の「雑談あり」と「雑談なし」で比べると、「テレワークでのストレスが解消できていない」と答えた人は「雑談なし」の方が14.1%も多かった。

 テレワーク中の雑談で多かったのは「チャットなどでの業務外の会話」、「会議開始前の世間話のような会話」であったが、「全くない」と答えた人は全体の35.6%に上っている。特に50~60代は「全くない」割合が44.2%と高く、「ストレスの解消ができていない」状況に影響していることが推測される。

 同社のHR統括編集長、藤井薫氏は「仕事中の雑談がストレス解消のカギになる可能性が見えてきた」と考察。雑談は「過剰なストレスを解放する大切な職場コミュニケーション」だとして、生産性向上にも欠かせないとまとめている。

[yoshioka]
side_メルマガバナー

「産業保健」に関するニュース

2025年02月25日
【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
2025年02月25日
【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
2025年02月25日
ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
2025年02月25日
緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
2025年02月17日
働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
2025年02月17日
肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
2025年02月17日
中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
2025年02月17日
高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
2025年02月12日
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より
2025年02月10日
緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶