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小児のがん患者体験調査を初めて実施(国立がん研究センター)

 国立がん研究センターがん対策情報センターはこのほど、厚生労働省委託事業「がん対策評価事業」の一環で「小児版患者体験調査」を実施し、報告書をとりまとめた。
 成人のがん患者体験調査は平成26年度、平成30年度に行われているが小児については今回が初めて。
 小児がんは罹患(りかん)数の少なさや小児医療の特殊性など成人のがんとは異なる点があり、報告書では「倫理的配慮のあり方や、回答を誰がするべきなのか、といった調査実施そのものに関する難しさも存在」と言及。そのため長期にわたる準備期間を経て、今回、小児を対象に初めてとりまとめられた。

 調査は、2014 年および 2016 年に 18 歳以下で診断された小児がん患者を抽出し、その療養体験について家族などを対象に質問。発送数2511人に対し、回収数は1221 回答(回収率 48.6%)だった。がん種別では、造血器腫瘍が481人、固形腫瘍(脳腫瘍を除く)が376人、脳腫瘍が128人。

 治療については、初診から診断までの期間は74.3%が「1カ月未満」と回答。診断から治療開始までの期間は65.4%が「2週間未満」と答えており、成人調査の30.1%に比べて多かった。

 またセカンドオピニオンを受けた人の割合は全体の19.2%。このうち、造血器腫瘍で造血細胞移植をした人の23.1%、「転移があった」と回答した固形腫瘍の24.2%、脳腫瘍の53.9%がセカンドオピニオンを受けていた。いずれも移植や転移がなかった人より高い割合で、「厳しい予後が予想される、濃厚な治療が必要とされる場合にセカンドオピニオンの割合は高くなると考えられる」としている。

 主治医以外にも相談しやすい医療スタッフがいたかどうかについては、「とてもそう思う、 ある程度そう思う」と回答した人が 78.0%にのぼった。これは適切な小児がん治療のために、さまざまな職種からなる医療チームが構成されていることに関連している可能性がある。

 一方、「年齢に応じた病状説明・告知」は小児がんにおける特徴の一つだが、医療者から「本人に年齢に応じた十分な説明があった」と回答したのは60.1%、患者に対して「病名を伝えた」は 52.7%だった。伝え方は「病名を用いて伝えた」が63.5%、「病名を直接的には用いず、別の言葉で伝えた」は 36.1%だった。

 そのほか報告書では「社会とのつながり」についても調査結果を掲載。経済的な負担や家族の就労の変化、がん患者本人の教育支援についても実態を明らかにしている。

[yoshioka]

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