ニュース
朝食を食べないとメタボやロコモのリスクが上昇 朝食欠食により体重が増え、筋肉は減る 体内時計に異常が
2022年03月29日

朝食を食べないと、体重が増え、メタボになる危険性が大きくなることが、名古屋大学の研究で明らかになった。さらに、朝食欠食は、筋肉を萎縮させ、ロコモやサルコペニアの危険性も増大させるという。
こうした障害は、朝食欠食により体内時計が異常になるために起こる。朝食を摂る習慣は、体内時計を正常化させ、太りにくい体質をつくり、メタボを予防するのに役立つと考えられる。
朝食欠食によりメタボ・ロコモ・サルコペニアの危険性が増大
朝食を習慣的に食べない「朝食欠食」は、とくに若年の男性で多くみられ、ダイエットを目的に積極的に行っている人もいる。 これまで、朝食を食べたほうが健康になるのか、食べないほうが良いのかという「朝食論争」が長年続いたが、多くの研究は、朝食をしっかり摂る習慣は健康に良いことを示しており、体重増加を抑える効果もあると考えられている。 朝食欠食は、メタボになる危険性を高め、さらには筋肉も萎縮させ、ロコモやサルコペニアの危険性も増大させることが、名古屋大学の新しい研究で明らかになった。 メタボ(メタボリックシンドローム)は、太っていることをさす言葉のように使われることがあるが、日本人の場合は、太っていない人でも、血糖を下げるインスリンが効きにくくなるインスリン抵抗性になる場合があることが知られている。そうした人は、痩せていても2型糖尿病を発症するリスクがある。 また、ロコモ(ロコモティブシンドローム)は、運動器の障害が起こり、歩くのが遅くなるなど身体機能が低下した状態。筋肉や骨、関節、神経などの機能低下により起こる。加齢にともない筋力が低下したり筋肉が減少するサルコペニアによっても起こる。 研究は、名古屋大学大学院生命農学研究科の小田裕昭准教授らの研究グループによるもの。研究成果は、英国の科学誌「British Journal of Nutrition」にオンライン掲載された。
朝食欠食によりメタボ・ロコモ・サルコペニアの危険性が増大

出典:名古屋大学、2022年
朝食欠食は体内時計の異常を引き起こす
研究グループは2018年に、高脂肪食を食べさせたラットを使い、朝食欠食が、体内時計の異常を引き起こし、体重増加をもたらすことを遺伝子レベルで明らかにした。 ほぼ24時間の周期で体のリズムを刻んでいる体内時計は、脳では光によって調整されていることが知られているが、最近の研究では、代謝に関わる内蔵や筋肉の体内時計は、食事のタイミングによって調整されていることが分かってきた。 研究グループは今回、マウスに普通食を摂取させた場合でも、朝食欠食が体内時計の異常をもたらし、体重増加を引き起こすことを確かめた。さらには、朝食欠食は筋肉萎縮ももたらすことを新たに解明した。 こうした障害は、朝食欠食により各臓器に関わる体内時計が異常になるために起こるという。朝食欠食の習慣は、メタボの危険性を増加させるだけでなく、ロコモやサルコペニアの危険性も高める。 「朝食は、子供には十分な栄養素を供給する役割があり、成人ではメタボを抑える効果が期待され、さらに老年期には筋肉萎縮を抑制して、ロコモやサルコペニアの危険性を抑える作用があることが明らかになりました」と、研究者は述べている。 関連情報朝食を食べると太りにくい体質になり、筋肉も維持できる
朝食欠食により体重が増加

出典:名古屋大学、2022年
Skipping breakfast regimen induces an increase in body weight and a decrease in muscle weight with a shifted circadian rhythm in peripheral tissues of mice (British Journal of Nutrition 2022年3月11日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「特定保健指導」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月17日
- 中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
- 2025年02月17日
- 高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
- 2025年02月12日
-
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より - 2025年02月10日
- 【Web講演会を公開】毎年2月は「全国生活習慣病予防月間」2025年のテーマは「少酒~からだにやさしいお酒のたしなみ方」