入職超過率は0.1ポイント 2年ぶり入職超過にー「令和3年雇用動向調査結果」
厚生労働省はこのほど、令和3年雇用動向調査結果を公表した。16の主要産業について、入職者と離職者の状況を調査し、雇用労働力の産業や規模、職業・地域間の移動の実態を明らかにするもの。
入職率と離職率を比較した入職超過率は0.1ポイントで、2年ぶりに就職した人が離職した人を上回る入職超過となった。
調査対象は日本標準産業分類に基づく16大産業に属し、5人以上の常用労働者を雇用する事業所から無作為に抽出した15,200事業所。事業所調査のほか、令和3年中に同事業所に入職もしくは離職した常用労働者から無作為に抽出した人に対する調査も実施されている。
調査は上半期と下半期の2回行われ、事業所の有効回答数は合わせて17,952(平均有効回答率は59.1%)。入職者は54,693人、離職者は69,937人。
調査結果によると、令和3年の入職者数は720万600人、離職者数は717万2500人で、入職者が離職者を2万8100人上回っている。前年と比べて入職者数は9万7200人の増加、離職者数は9万9600人減少していた。
就業形態別に見ると、一般労働者は入職者数が404万5700人、離職者数が412万9900人で、離職者が入職者を8万4200人上回った。一方、パートタイム労働者は、入職者数が315万4800人、離職者数が304万2700人で、入職者が離職者数を11万2100人上回った。
全体の入職率は14.0%、離職率は13.9%で、0.1ポイントの入職超過だった。昨年は9年ぶりに離職超過だったが、再び入職超過に転じた。男女別、就業携帯別では、女性とパートタイム労働者が入職超過、男性と一般労働者が離職超過だった。
また前年と比べると、女性が入職率、離職率ともに低下していた。離職の理由については結婚や出産、介護など「個人的理由」によるものは10.1%で前年に比べて横ばい。女性の場合、結婚を理由とした離職率は25〜29歳で、また出産・育児を理由とした離職率は35〜39歳で最も高い。
一方、介護・看護を理由とした離職率は、男性ではパートタイム労働者の55〜59歳と60−64歳が、女性はパートタイム労働者の45〜49歳と55〜59歳が高かった。
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