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【防災の日 地震や災害に備えて】災害や緊急事態の発生時・発生後の保健・医療分野での危機管理を指南 WHO

 世界保健機関(WHO)は、災害や緊急事態の発生時・発生後に、保健医療分野で行う研究の計画・実施などについての包括的な手引きとして、「災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス」の日本語版の公開を開始した。

 日本の災害対策の歴史と経験を世界の対策の参考にするべく、阪神淡路大震災や東日本大震災の経験からうまれた医療・看護・公衆衛生などの取り組みも事例として取り上げている。

「防災先進国」である日本から多くの専門家が協力

 世界保健機関(WHO)は、緊急事態や災害の発生時・発生後に、保健医療分野で行う研究の計画・実施などについての包括的な手引きとして、「災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス」の日本語版の公開を開始した。

 ガイダンスは、30ヵ国の160人を超える専門家が執筆・編集に参加し制作されたもので、WHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)の茅野龍馬医官が全体のコーディネーターとして携わり、「防災先進国」である日本からも多くの専門家が執筆に協力した。

 7章44節で構成されるガイダンスでは、日本の災害対策の歴史と経験を世界の対策の参考にするべく、阪神淡路大震災や東日本大震災の経験からうまれた医療・看護・公衆衛生などの取り組みも事例として取り上げている。

 ガイダンスは、災害対策での保健医療分野での研究手法に関する初のガイドブックとして2021年に発行され、2022年には新型コロナに関する研究についての章を追加した改訂版が出された。

 WHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)は、阪神淡路大震災の復興のシンボルとして兵庫県神戸市の協力で設立された経緯から、地元に根差した活動も行っているとしている。

 「日本語版の完成を受けて、ガイダンスの内容を日本国内の研究教育機関や現場でも広く利用してもらえるよう、執筆に関わった国内の専門家や協力機関とともに引き続き普及活動を行なっていく予定です」としている。

災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス
主な内容

  • 背景:災害・健康危機管理と研究
  • 災害・健康危機管理の政策と研究の歴史的発展:日本の事例に学ぶ
  • 疫学的手法を用いた災害影響の評価
  • 災害の健康影響の評価
  • ハイリスクグループの特定と災害研究への参加促進
  • 結果の評価およびステークホルダー参画の検討のためのアセットマッピング
  • 災害のリスクファクター:ハザード、曝露と脆弱性
  • 災害時のメンタルヘルス研究
  • クラウドソーシングを用いたデータ収集
  • 新型コロナウイルス感染症の流行下における災害・健康危機管理研究

WHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)

[Terahata]