ニュース

年末年始の健康管理は失敗しやすい? 8割の人は「もっと健康になりたい」が新年の抱負 日本など11ヵ国を調査

 半数の人は「年末年始の連休が近づくにつれ、健康状態がいつもより悪くなる」と感じていることが、日本を含むアジア太平洋地域の11ヵ国で実施された調査で明らかになった。

 年齢に関係なく60%の人は「連休の食事はうまくいかなくなることがある」と回答した。

 「多く人は、連休中にふだんの健康的な生活スタイルを見失ってしまいがちになります」と専門家は指摘し、年末年始の連休を上手に乗り切るためにアドバイスをしている。

半数以上の人は「年末年始は健康管理が難しい」と実感

 日本を含むアジア太平洋地域の11ヵ国で実施された調査で、59%の人は2025年に新年の抱負をたてることを考えており、抱負の内容は「より健康的な習慣を身につける」(77%)、「運動量を増やす」(59%)、「より健康的な食事をする」(58%)、「節約に取り組む」(53%)が多いことが分かった。

 その一方で、半数の人は「年末年始の連休が近づくにつれ、健康状態がいつもより悪くなる」と答え、「連休には健康的な食事を続けるのが難しくなる」と思っていることも分かった。

 世代別にみると、1965年~1970年代に生まれた「X世代」の46%と、1995年~2000年代に生まれた「Z世代」の55%は、年末年始の食事は失敗しやすいと感じていることが示された。

 調査は、健康やウェルビーイングの増進をサポートする事業を展開しているグローバル企業であるハーバライフによるもの。

 アジア太平洋地域の11ヵ国のアジア太平洋地域(日本、韓国、台湾、香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、オーストラリア)の5,500人を対象に10月に調査した。

達成が可能な小さな目標を生活に取り入れると成功しやすい

 調査では、年齢に関係なく60%の人は「年末年始の食事はうまくいかなくなることがある」と、37%の人は「連休には食べ物への誘惑が強くなる」と、それぞれ感じていることが分かった。

 「連休を最大限に楽しむために、健康的な習慣を中断することがある」という人も多く、57%の人は「健康的な習慣と体重増加に対する心配がなければ、年末年始はもっと楽しく過ごせるようになる」と回答した。

 年末年始にはさまざまな誘惑が出てきて、半数の人は「誘惑に負けそうになる」と答え、「年齢を重ねるにつれて、その瞬間を楽しもうとする気持ちが強くなった」(43%)、「家族や友人といっしょにいられることに感謝する気持ちが強くなり、自制心が低くなる」(40%)という回答も多かった。

 「新年の抱負をもつことは、健康増進への旅をはじめるための素晴らしい方法になりますが、年が明けてからもそれを持続させるのは簡単なことではありません」と、ハーバライフ健康・ウェルネス部門のルイジ グラットン氏は言う。

 「達成が可能な小さな目標からはじめて、それを毎日の習慣に取り入れていくと成功しやすいと言えます。持続させようという熱意があれば、長続きする健康的な習慣につなげることは可能です」。

 「年末年始に親しい人々とお祝いをし、食べものを楽しむのは良いことですが、栄養価の高いバランスの良い食事をとり、なるべく体を動かし活動的に過ごすことも必要です。連休中にどうするか、あらかじめ計画をたてておくと、健康的な習慣を維持しやすくなります」としている。

自分に余裕を与えながら通常の日課を守ることが大切

 連休に、健康的な食事をとり、運動を続け、十分な休息をとるのを困難に感じている人が多いことは、米オハイオ州立大学医療センターによる別の調査でも示されている。調査は、米国の1,007人の成人を対象に、インスータネットと電話で行ったもの。

 調査に協力した人の3分の2は、「連休中に食べすぎたり飲みすぎたりしてしまう」と回答。さらに、45%近くは、「平日に続けていた運動を休んでしまう」と回答し、半数以上は疲れを感じやすくなり、自分の時間も減ると感じていることが分かった。

 とくにアルコールの飲みすぎは深刻で、3分の1の人は「休日には、アルコールをより多く飲んでしまう」と回答した。

 「多く人は、連休にたくさんのことをやりとげようとして、ふだんの健康的な生活スタイルを見失ってしまいがちになります。健康的な習慣がひとつでも失われると、すぐに生活全体に影響が広がる可能性があります」と、同センターの家庭医学が専門のバーバラ バウアー氏は指摘する。

 連休を乗り切るために、自分に余裕を与えながら、できるだけ通常の日課を守るよう努めることを提案している。

 「とくに連休の前後に、健康的な習慣を維持しようというモチベーションを失ってしまうことが多く、そうなると元に戻すのは難しくなります。小さな変化を少しずつ積み重ねて、継続することが、健康増進の目標を達成するために大切です」としている。

8 in 10 say a healthier diet is important to support mental and physical health - Herbalife Asia Pacific survey (Herbalife APAC 2024年11月27日)
Ohio State survey finds Americans struggle to maintain healthy habits during the holiday season (オハイオ州立大学医療センター 2023年12月4日)
[Terahata]
side_メルマガバナー

「特定保健指導」に関するニュース

2025年01月20日
大腸がんが50歳未満の若い人でも増加 肥満のある人は大腸がんリスクが高い 予防に役立つ3つの食品とは?
2025年01月20日
高齢者の要介護化リスクを簡単な3つの体力テストで予測 体力を維持・向上するための保健指導や支援で活用
2025年01月20日
楽しい食事は骨粗鬆症の予防・改善に効果的 食事の「楽しみ」や「充足感」は大切 タンパク質をとることも
2025年01月20日
ウォーキングなどの運動が肥満・高血圧などの慢性疾患のリスクを減少 座ったままの時間を減らして運動に置き換え
2025年01月14日
特定健診を受けた人は糖尿病と高血圧のリスクが低い 健診を受けることは予防対策として重要 29万人超を調査
2025年01月14日
子宮頸がん予防のHPVワクチンをもっと知って欲しい【キャッチアップ接種の期間が延長】
2025年01月14日
妊娠前の健康的な生活習慣が母子の健康リスクの低下につながる 妊娠前から健康的な習慣を1つでも増やすことが大切 エコチル調査
2025年01月14日
コロナ禍で低所得の高血圧患者が医療機関の受診控え とくに女性は受診を控えるリスクが3倍超に上昇
2025年01月06日
「温泉療法」により⾼⾎圧が改善 ストレスによる睡眠障害を緩和 冬の温泉⼊浴では注意点も
2025年01月06日
アルコールを適量飲んでいる人は肥満リスクが減少 ただし少しでも飲みすぎると健康は悪化 アルコールによる健康障害は深刻な問題に
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶