わずか4分間の運動が女性の健康リスクを半分に減少 日本の女性は運動不足 9割以上が運動不足を実感
わずか4分間の短時間の運動が女性の心血管疾患リスクを半分に減少
わずか4分間という短時間の運動であっても、毎日の生活で積み重ねると、中年女性の心血管疾患のリスクを半分に減らせることが、オーストラリアのシドニー大学の研究で明らかになった。 「運動をする習慣がないという人でも、1日に1.5分から4分の短時間の活発な身体活動を行い、その頻度を増やすことで、心臓血管の健康を改善しやすいことが示されました」と、同大学チャールズ パーキンス センターおよび医療・健康学部のエマニュエル スタマタキス教授は言う。同センターは、糖尿病、肥満、心血管疾患などに焦点をあてて研究している研究機関だ。 日常生活での強度の高めの断続的な身体活動は、「VILPA(ヴィルパ)」として知られている。具体的には、▼通勤や通学ではなるべく早歩きをする、▼エレベータやエスカレーターではなく階段を使う、▼車を使わず徒歩で用事を済ます、▼電車やバスの1駅分を多く歩く、▼子供と屋外で体を使った遊びをする――といったことがVILPAに相当する。 研究グループは、大規模研究である英国バイオバンクに参加した、まとまった時間をとり運動を行う習慣がないと回答した40~79歳の成人2万2,368人(女性1万3,018人、男性9,350人)を対象に調査した。参加者に2013~2015年に7日間、活動量計を1日24時間装着してもらった。 医療記録などから、心臓発作、脳卒中、心不全などの主要な心血管イベント(MACE)について、2022年11月まで追跡して調査した。体を活発に動かす習慣を生活に取り入れることが大切
その結果、中高年の成人のうち、体系的な運動を行う習慣のある人は20%未満だったが、VILPAの頻度が高い女性は、心血管疾患のリスクは大幅に低下した。 1日に平均して3.4分間のVILPAを行っている女性は、行っていない女性に比べて、主要な心血管イベントが45%、心臓発作が51%、心不全が67%、それぞれ少なくなった。 1日に最低1.2~1.6分のVILPAを行っている女性も、主要な心血管イベントのリスクが30%、心臓発作のリスクが33%、心不全のリスクは40%、それぞれ低下した。 なお、男性では効果は少なく、1日平均5.6分のVILPAを行っている男性は、心血管疾患を発症するリスクが16%しか低下しなかった。 「今回の研究結果は、強度の高めの運動をわずか4分間行うだけでも、それを習慣化すると健康効果を期待できることを示しています。定期的に運動を行う習慣の定着につながる可能性もあります」と、スタマタキス教授は言う。 「運動のためにまとまった時間をとれなかったり、なんらかの理由で運動ができないという女性にとって、生活に短時間の活発な運動や身体活動を取り入れ、その頻度を増やすことは、魅力的な選択肢となります」。 「手軽に取り組めるVILPAとして、1日のうちに数分で良いので、階段の昇降、買い物袋を運ぶ、坂道を歩く、子供やペットと鬼ごっこをする、坂道を上ったりパワーウォーキングをするなど、体を活発に動かすことを積極的に取り入れることが勧められます」としている。9割以上が運動不足を実感
Device-measured vigorous intermittent lifestyle physical activity (VILPA) and major adverse cardiovascular events: evidence of sex differences (British Journal of Sports Medicine 2024年10月28日)
国内初!"国民の身体活動量の実態"を把握する大規模調査の報告書を発刊-厚労省が推奨する身体活動量の達成率は運動・スポーツ実施者が69.1%で非実施者を上回る- (笹川スポーツ財団)
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