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脳卒中は運動の習慣化で防げる 週に3日以上は汗をかくと効果的
2013年07月23日

脳卒中を予防するために、汗をかくぐらいの運動が必要――運動習慣のある人は脳卒中の発症リスクが低いという研究が発表された。「運動によって、血圧が下がり、体重が減り、糖尿病リスクも減少します。運動は4~5つの疾患を一度に予防・改善してくれる、効果的な薬だといえます」と研究者は話している。
南オーストラリア大学健康科学部のミッシェル マクドネル博士ら研究チームによるこの研究は、米国心臓学会(AHA)が発行する医学誌「ストローク」に発表された。
週に4日のウォーキングが脳卒中リスクを下げる
研究チームは、45歳以上の米国人2万7,348人を対象に、平均5.7年間、6ヵ月ごとに脳卒中イベントについて追跡調査を行った。参加者の3分の1は運動回数が週に1回未満で、運動不足だった。
運動不足の人は、中程度以上の運動を週に4回以上行った人に比べ、脳卒中または軽度の脳卒中を発症する割合が、20%高いという結果になった。
参加者の多くは、米国でも脳卒中の発症が特に高いことが知られる南東部の「脳卒中ベルト地帯」の住民だった。この地域では、肥満が多い、肉食が多い、野菜や果物の摂取が少ない、心臓病が多いといった共通する要因がみられる。
「運動は内臓脂肪を燃やし、血糖値や中性脂肪値を下げ、血圧を下げる効果があります。さらに、いわゆる善玉コレステロールであるHDLコレステロールを高める働きもあります」と、南オーストラリア大学健康科学部のミッシェル マクドネル博士は述べている。
男性では、汗をかく程度の活発な運動を週に4回行う人で、脳卒中リスクはもっとも低下していた。一方で女性でも、運動をする人で脳卒中リスクは低下したが、運動の強度と脳卒中の頻度との関連はみられなかった。
「女性では運動と脳卒中の関連性が弱いのは、女性はウォーキングのようなあまり激しくない運動でも、脳卒中予防の効果を得られるからだと考えられます。今回の解析ではそこは焦点になりませんでした」と、マクドネル博士は説明している。
米国心臓学会は18~65歳の成人に、ウォーキングのような適度な運動を1日30分間以上、週に5日以上行うか、やや早めのウォーキングや水泳、自転車こぎのような中強度の運動を1回20分以上、週に3日行うことを勧めている。
運動時間の合計が1週間で150分間以上になるようにし、週に2日は筋肉を鍛える筋力トレーニングを取り入れると効果的だという。
Breaking a sweat while exercising regularly may help reduce stroke risk(米国心臓学会 2013年7月18日)
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