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年末年始に食べ過ぎた分を1日45分の運動で解消する
2013年12月19日
年末年始に休日が続くと、つい食べ過ぎてしまうという人が多い。そんな人に朗報だ。「休みの間も1日45分の活発な運動を続けていれば、食べ過ぎた分を取り戻すことができる」という研究が発表された。
年末年始の休暇にはついて食べ過ぎてしまうという人が多い。久しぶりに再会した家族や友だちと、楽しい時間を過ごしたいと多くの人は考える。その場の雰囲気で、食べたり飲んだりしたくなることもあるだろう。 そんな「ごちそうシーズン」を乗り切るためのシンプルな方法がある。それは「1日45分の活発な運動を毎日続けること」だ。
運動を続ければ体のエネルギー代謝は改善する
英バース大学の研究者は、適度な運動を毎日続けていれば、血糖値の変動が安定して、代謝にも良い影響があらわれることを実験で確かめた。
研究チームは、26人の平均年齢25歳の男性を対象に、通常の食事よりカロリーが50%多い食事を7日間続けてとってもらった。
参加者を2つのグループに分け、1つのグループにはまったく運動をしないで、7日間を過ごしてもらった。もうひとつのグループには、1日45分のエアロバイクなどの活発な有酸素運動に取り組んでもらった。運動の強度は、最大酸素摂取量の70%程度になるように調整した。
血糖値上昇のグラフであらわし、曲線の面積を求めることで血糖値の変化を調べたところ、運動に取り組んだグループは、血糖値の上昇が抑えられていることが判明した。
「休日に食べ過ぎてしまっても、運動を続けていれば、たとえ体重が増えたとしても、体のエネルギー代謝は向上することが明らかになりました。運動はある程度まとまった時間を行うと効果的です。1日30分以上の運動を毎日続けることをお勧めします」と、バース大学のディラン トンプソン博士(運動科学)は話す。
体重60kgの人が普通の速さでウォーキングを1時間行った場合、消費されるカロリーは約200kcal。運動中にエネルギー源として使われる糖と脂肪の割合は、運動の強度によって変化し、強度が低いと脂肪を使う割合が増え、強度が高いと糖を使う割合が増えるという。
「もちろん食べ過ぎないことが理想的ですが、年末年始や帰省中なども運動を続けて、筋肉を減らさないことが、食べ過ぎに対する効果的な対策となります。もっとも多くカロリーを消費するのは筋肉です。運動をすることで、筋肉の量を落とさないことが大切です」と、トンプソン博士は述べている。
運動が遺伝子を活性化する 遺伝子のスイッチをオンに
研究チームは、脂肪細胞内で遺伝子にどのような変化が起きているかを計測した。すると運動を続けた人では、体のエネルギー代謝に影響するとされるSREBP、FAS、GLUT4、PDK4、IRS2といったタンパク質の発現量が増え、遺伝子が活性化していることが判明した。
細胞に含まれるDNAは、基本的にその塩基配列が変化することはないが、メチル基が遺伝子の一部に結合することで、配列を変えることなく遺伝子の活性・不活性がコントロールされる。
つまり、特定の遺伝子の発現をコントロールするスイッチのようなものがあり、運動によってそのスイッチが入り、遺伝子の活性化につながるという。
「休暇中に食べ過ぎや飲み過ぎが続いても、運動を続けていれば、体の代謝は向上することが明らかになりました。たとえ体重が増えたとしても、運動をしていれば、血糖値の変動にも良い影響があらわれます。ぜひ運動に取り組んだください」と、トンプソン博士は強調している。
Daily exercise can help ensure guilt-free Christmas(バース大学 2013年12月15日)
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