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1日に必要な野菜は「560g」 野菜を食べると死亡リスクが4割低下
2014年04月10日

果物や野菜を1日に560g以上食べると、がんや心臓病などの死亡リスクが42%低下する。「560gも食べられないという人も、野菜を少し増やしただけで恩恵を得られます」と、ロンドン大学ユニバーシティ カレッジ(UCL)の研究者はアドバイスしている。
野菜を1日に560g以上食べると死亡リスクは42%低下
英国の国民保健サービス(NHS)は、野菜と果物を1日5ポーション食べることを推奨する、「5 A DAY」という運動を展開している。1ポーションは野菜80gに、5ポーションは400gに相当する。
だが、UCLの研究チームによると、1日400gの野菜では十分ではないという。1日に560g以上を食べる人は、80g未満しか食べない人に比べ、がんで死亡する危険性が25%低下し、心臓疾患で死亡する危険性が31%低下することが判明した。
研究チームは、2001~2013年に6万5,226人の英国人の食生活を研究した「イングランド健康調査」のデータを解析した。果物や野菜を多く食べる人ほど、すべての年齢で死亡するリスクが低下することが明らかになった。
野菜を食べる量は多いほど健康上の便益を得られることが明らかになったが、「そんなにたくさんは食べられない」という人も多い。そんな場合でも、野菜を1ポーション(80g)増やしただけでも便益を得られるという。
果物や野菜を80g未満しか食べていない人と比較すると、80~240gを食べている人の全死因による死亡リスクは14%、240~400gの人だと29%、400~560gの人では36%、560g以上の人では42%、それぞれ低下した。
もっとも予防効果の高いのは新鮮な野菜で、80g増やすごとに死亡リスクが平均して16%低下することが判明した。
缶入りの果物は高カロリー 食べ過ぎに注意

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